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【種車は683系?】大阪と奈良を結ぶ特急まほろば号が大幅リニューアル!

皆様、こんにちは。U5swです。

今回は、JR西日本の大阪と奈良を結ぶ臨時特急まほろば号のリニューアルに関して説明します!

特急まほろば号とは?

特急まほろば号は、大阪駅と奈良駅を結ぶ臨時特急列車であり、主に奈良方面への観光客の輸送を行うために不定期で運行を行なっている特急列車です。

初めて運行が開始されたのは2010年の4~6月であり、当時は新大阪駅から梅田貨物線・大阪環状線・大和路線を経由して奈良駅を結んでいました。停車駅は新大阪-天王寺-王寺-法隆寺-奈良でした。

使用車両は当時日根野に所属していた381系6両編成(モノクラス編成)が使用されており、1,2号車が自由席、3~6号車が指定席という割り当てでした。

その後、2019年11月2日~12月8日の土休日限定で臨時特急まほろば号の運行が開始されるようになりました。2019年3月におおさか東線の新大阪〜放出間が新規開業したことを受けて、運行経路も新大阪駅からおおさか東線・大和路線を経由して奈良駅に至るルートへ変更がなされました。停車駅は当初は新大阪〜奈良間ノンストップ運転を行なっていましたが、2023年秋季と2024年秋季以降は法隆寺にも追加停車しています。また、2023年3月にうめきた新駅が開業したことで、まほろば号も大阪発着となりました。

使用車両は日根野に所属している287系3両編成(モノクラス編成)が使用されており、当初は1,2号車が指定席で3号車が自由席という割り当てでしたが、現在は全車指定席で運行されています。

そのまほろば号が2025年3月改正で、運用面・車両面ともにリニューアルへ!

運用面

まず、運用面ですが、これまで季節運行の臨時列車として運行していたまほろば号を、

“土休日の全日に運行を行う定期列車”

に昇格することとなりました!!!

これにより、観光シーズン以外の土休日でも特急まほろば号を利用することができ、奈良方面への観光を目的に座って快適に移動することが可能となります。

運行時刻は以下の通り。

  • 下り(大阪・新大阪→法隆寺・奈良)
    • 大阪 9:58発
    • 新大阪 10:04発
    • 法隆寺 10:48着
    • 奈良 10:57着
  • 上り(奈良・法隆寺→新大阪・大阪)
    • 奈良 16:21発
    • 法隆寺 16:30発
    • 新大阪 17:10着
    • 大阪 17:15着

法隆寺駅への停車も定期化されることとなります。

車両面

次に、車両面ですが、改正当初はこれまで使用してきた日根野の287系3両編成を使用するものと思われますが、

“287系とはまた別の車両をまほろば号用にリニューアル改造を行い、専用車として導入”

することも併せて発表されました!

そのリニューアル編成は3両編成2本が導入され、2025年4月5日に第1編成が、同年秋頃を目処に第2編成が導入される予定です。

第1編成は安寧(あんねい)というコンセプトの下導入され、外観は蘇芳色と蘇芳色から金色のグラデーションを用いた配色となっています。座席も蘇芳色のシートを用いた暖かみのあるものとなります。

第2編成は悠久(ゆうきゅう)というコンセプトの下導入され、外観は墨色と灰渋色、墨色から灰渋色のグラデーションを用いた配色となっています。座席も墨色のシートを用いた落ち着きのあるものとなります。

まほろば号に対する私見と予想

定期運行化される背景

次回の改正でまほろば号の定期運行化が決定しましたが、定期運行化に至った背景としては、

“万博が開催されること”

が大きな要因なのではないかと思われます。2025年4月13日から同年10月13日まで開催される”大阪・関西万博”によって、国内外から多くの観光客が訪れることが予想されており、万博に訪れたついでに奈良観光を楽しもう!と予定されている方も一定数いることでしょう。

その万博効果を活かすチャンスとして、まほろば号を有効活用して観光地の活性化を図ろうという取り組みの下、定期運行化に至ったと考えられます。

そして、そのまほろば号にもっとスポットライトが当たるために、既存車両をリニューアルの上導入して、”お金をかけてでも乗りたくなる列車”にするプロジェクトを敢行しているものと思われます。

専用車両の種車は”683系2000番台N編成”…?

そして、専用車両の導入ですが、車両のイメージ図からして289系か683系が候補として挙げられます。その中でも最有力候補として挙げられるのが、

“京都所属の683系2000番台近キトN01編成と近キトN02編成”

となっており、私もこの2編成がまほろば号用の種車となると予想しています。

N01編成とN02編成の起源は、当時は名古屋・米原〜金沢・富山・和倉温泉間で営業運転を行なっていた、”特急しらさぎ号”用の増結用編成であり、

  • 現N01編成:金サワS21編成
  • 現N02編成:金サワS26編成

として金沢総合車両所に所属していました。

しかし、2015年3月の北陸新幹線長野〜金沢間延伸開業を受け、北陸の在来線特急再編が行われ、しらさぎ号用として活躍していた683系2000番台は、直流専用車両の289系として北近畿特急および南紀特急に転用されることとなりました。この2編成は北近畿特急用として転用、吹田総合車両所福知山支所へ異動、

  • 現N01編成:金サワS21編成→福フチFH301編成
  • 現N02編成:金サワS26編成→福フチFH306編成

となり、暫くはこうのとり号、きのさき号、はしだて号の増結用編成として活躍していました。

しかし、2019年にこの2編成は再び”683系”として復帰することとなり(交流機器は289系時代一時使用停止の状態だった)、

  • 現N01編成:金サワS21編成→福フチFH301編成→金サワR14編成
  • 現N02編成:金サワS26編成→福フチFH306編成→金サワR15編成

として、金沢総合車両所へ出戻り、サンダーバード号用の増結用編成として活躍していました。なお、既存のサンダーバード号の車両はリニューアル工事が施工済みでしたが、この2編成は2019年に再転用されたことから、未施工の状態のままとなっています。

そして、2024年3月の北陸新幹線金沢〜敦賀間延伸開業により、この2編成は金沢総合車両所から吹田総合車両所京都支所へ転属となり、現在の近キトN01編成、および近キトN02編成となりました。そして、サンダーバード号の運用に入るものかと思われましたが、運用に入ることはなく野洲や向日町で留置がなされていました。

そんな中、2024年11月8日にN01編成が吹田総合車両所に入場し、検査を受けているものと思われましたが、2024年12月13日にこの”まほろば号”のニュースが出たことから、この入場は”まほろば号用専用車両に改造中”であると読み取れます。

入場中のN01編成が2025年4月5日にデビュー予定の”安寧”車両となり、野洲疎開中のN02編成が同年秋にデビュー予定の”悠久”車両となるのではないでしょうか?

そして、サンダーバード号用として運用することはなくなるため、再び289系として直流専用車両で運用に復帰するものと思われます。

いずれにせよ、どんな姿で我々のもとに現れるのか、楽しみですね!

まとめ: 専用車両ができるのが予想外。

いかがでしたでしょうか?

今回は大阪と奈良を結ぶJR西日本の特急まほろば号に関して説明しました。

個人的に万博に伴う観光客増を見越して定期特急化されることは想定していましたが、専用の車両が登場するのは予想外でした。

このまほろば号がどのように飛躍していくのか、楽しみに待ちましょう。

今回はここまでとなります。最後までご覧いただきありがとうございました!

参考文献

まほろば号の公式プレスリリース

https://www.westjr.co.jp/press/article/items/241213_00_press_mahoroba_unkou.pdf

683系2000番台N編成の変遷-JR編成表、配置表様より

JR編成表、配置表
JRの電車・気動車、新幹線の編成表、機関車の配置表などを製作、公開しています。

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