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【パターンダイヤ大改革!】東武東上線の2025年ダイヤ改正を紹介!

皆様、こんにちは。U5swです。

今回は、2025年3月ダイヤ改正関連から、東武東上線のダイヤ改正内容に関して説明します!

ダイヤ改正内容のトピック

今回改正のトピックは以下の通りになります。

  1. 一部列車の種別の格上げにより、日中時間帯のパターンダイヤを大幅変更!
  2. ラッシュ時間帯の種別格上げと増発
  3. 新横浜方面の列車の種別格上げ

1.一部列車の種別の格上げにより、日中時間帯のパターンダイヤを大幅変更!

変更点の紹介と変更による効果

まず、23年ダイヤ改正から運行している日中時間帯のパターンダイヤがこちら。

  • 東武池袋駅発着列車
    • 急行 池袋〜森林公園(一部小川町)間:毎時4本
    • 準急 池袋〜川越市間:毎時4本
    • 普通
      • 池袋〜川越市間:毎時1本
      • 池袋〜志木間:毎時1本
      • 池袋〜成増間:毎時6本
  • 東京メトロ直通列車
    • 快速急行<Fライナー> 元町・中華街〜和光市〜森林公園間:毎時2本
    • 普通
      • 新木場〜和光市〜川越市間: 毎時2本
      • 湘南台〜和光市〜川越市間: 毎時1本
  • その他列車
    • 普通 森林公園〜寄居間:毎時2本

このようになっており、ほとんどの区間で30分サイクルのパターンダイヤを構成しています。

これが、次回の改正によって、以下のように変更がなされます。

  • 東武池袋駅発着列車
    • 急行
      • 池袋〜森林公園(一部小川町)間:毎時4本
      • 池袋〜川越市間:毎時2本
    • 準急 池袋〜川越市間:毎時2本
    • 普通
      • 池袋〜川越市間:毎時1本
      • 池袋〜志木間:毎時1本
      • 池袋〜成増間:毎時6本
  • 東京メトロ直通列車
    • 快速急行<Fライナー> 元町・中華街〜和光市〜森林公園間:毎時2本
    • 普通
      • 新木場〜和光市〜川越市間: 毎時2本
      • 湘南台〜和光市〜川越市間: 毎時1本
  • その他列車
    • 普通 森林公園〜寄居間:毎時2本

なんと、池袋〜川越市間の準急毎時2本を急行へ格上げ”することとなりました!

同時に、池袋〜川越市間を運行する急行毎時6本を“10分間隔”で運行することとなり、池袋〜川越市間で生じていた急行のダイヤホールを解消”し、わかりやすく、より利用しやすいダイヤへ変更されることとなりました!

池袋発の時刻で見ると、現行の急行準急のダイヤが、

  • 毎時00,30分発 急行森林公園行き
  • 毎時10,40分発 急行森林公園行き
  • 毎時16,46分発 準急川越市行き
  • 毎時23,53分発 準急川越市行き(和光市で快速急行森林公園行きに接続)

となっており、急行の間隔が20分空いてしまうことでふじみ野や川越以西への利用の時間帯が偏ってしまう他、快速急行がふじみ野に停車しないことから、ふじみ野で各駅停車の列車と緩急接続ができず、その分所要時間が余計に多くかかったりと、ダイヤのアンバランスさが目立っていました。

しかし、25年改正の急行準急のダイヤは、

  • 毎時00,30分発 急行森林公園行き
  • 毎時10,40分発 急行森林公園行き
  • 毎時20,50分発 急行川越市行き(川越市で快速急行森林公園行きに接続)
  • 毎時22,52分発 準急川越市行き(和光市で快速急行森林公園行きに接続)

このように、毎時16,46分発の準急を毎時20,50分発の急行に変更することで、急行が10分間隔で出発することとなり、ふじみ野や川越へ乗換なしでスムーズに辿り着ける他、ふじみ野での緩急接続を行う列車も毎時4本から毎時6本に増えるため、上福岡と新河岸の各駅へのアクセスも良化します。

一方で、準急は毎時2本に減らされることから、上板橋の停車列車が毎時2本分削減される他、志木〜川越間の急行通過駅(柳瀬川、みずほ台、鶴瀬、上福岡、新河岸)5駅に関しては、削減分の補填がないため、同じく停車列車が毎時2本分削減されてしまいます。

但し、志木〜川越間急行通過駅は毎時6本に削減される代わりに概ね10分間隔で均等に運行されるようになるためわかりやすく、また、ふじみ野で全ての列車が急行と緩急接続を行えるようになることから、極端に不便になることはないでしょう。

※ちなみに、東武東上線内完結の急行川越市行きが設定されるのは“初めて”だそうで、方向幕を使用している東武10000系列の車両は新たに幕を追加するんだとか…(急行川越市行き自体は既に副都心線・東急東横線・東急新横浜線・みなとみらい線で見ることができます)。

池袋口の普通、有楽町線直通の普通の運行形態も大幅に変更へ。

急行の10分間隔運転化によって、当然普通に関しても運行形態が大幅に変更となります。特に池袋口と有楽町線直通の2系統が変更の対象となるでしょう。

池袋口の普通

現行のダイヤにおいて、東武池袋駅を発車する普通は、

  • 毎時03,33分発成増行き: 上板橋で急行森林公園行きの通過待ち
  • 毎時11,41分発成増行き: 上板橋で準急川越市行きと緩急接続
  • 毎時17,47分発成増行き: 上板橋で準急川越市行きと緩急接続
  • 毎時24,54分発川越市or志木行き: 上板橋で急行森林公園行きの通過待ち

となっており、運行間隔も6~9分とほぼ一定の間隔を保っています。

これが、25年ダイヤ改正後の、東武池袋駅を発車する普通は、

  • 毎時01,31分発成増行き: 待避ナシ(終点成増まで先着)
  • 毎時05,35分発成増行き: 中板橋で急行森林公園行きの通過待ち(待避駅変更)
  • 毎時13,43分発成増行き: 上板橋で急行川越市行きの通過待ち、準急川越市行きと緩急接続(2重待避)
  • 毎時23,53分発川越市or志木行き: 上板橋で急行森林公園行きの通過待ち

ご覧の通り、待避ナシの普通、待避駅が変更となる普通、まさかの2重待避を行う普通とバリエーションが豊かになります。また、10分ヘッドをベースでダイヤを組む、待避駅がバラバラになることから、運行間隔も4~10分と偏りが発生してしまっています。普通利用者からすると少し不便となってしまいますが、急行利用者が多い分そちらに優先した結果となっています。

有楽町線直通の普通

有楽町線直通普通は、新木場〜川越市間で毎時2本運行されています。現行ダイヤにおいて、この系統は、下り(川越市行き)だと和光市から川越市まで途中1度も待避することはなく先着、上り(新木場行き)は川越市から志木間で1度も待避せず先着し、志木で有楽町線のダイヤに対応するため数分時間調整を行い、志木から和光市までは後続の急行池袋行きと並走する形で運行します。

しかし、急行の毎時6本化と志木〜川越間の各駅に停車する列車の毎時6本化(概ね10分間隔)によって、有楽町線直通普通も運行パターンにテコ入れが入る可能性が極めて高く、新たに“ふじみ野での待避”が行われるようになるでしょう。

下りの場合、途中ふじみ野で急行川越市行きと緩急接続、快速急行森林公園行きの通過待ちと2本待避を行い、上りの場合、途中ふじみ野で快速急行元町・中華街行きの通過待ちと急行池袋行きと緩急接続の2本待避を行うこととなるでしょう。

但し、こうなった場合に、川越市での14分での折り返し(川越市毎時23,53分着→折り返し毎時07,37分発)がふじみ野の待避時間によりできなくなってしまう(ほぼ30分かかる予定)ので、有楽町線直通列車の運用が1運用増えることになりそうです。

25年改正後の東上線のダイヤはこうなる!予想ダイヤを元に考察。

今回の改正プレスリリースを元に、改正後の東上線のダイヤを予想してみました。以下に東上線全体の予想ダイヤを示します。

下り(池袋→和光市→森林公園→小川町・寄居)

2.ラッシュ時間帯の種別格上げと増発

朝時間帯、および夕夜間帯において、混雑緩和を図るための種別格上げと増発が行われます。

朝時間帯の池袋行きの普通1本を準急へ格上げ

平日朝ラッシュ時間帯の池袋行きにおいて、普通よりも準急急行に利用が集中している現状を受けて、

  • 現行:志木7:35始発の普通池袋行き(池袋8:07着)
  • 改正後:川越市7:17始発の準急池袋行き(池袋8:11着)

に種別格上げと始発駅の変更を行います。これにより、川越市→柳瀬川間各駅は1本増発となります。

なお、現行の川越市7:17始発の列車は有楽町線直通普通新木場行きとなっており、この列車にも時刻変更および始発駅変更がなされるでしょう。

また、現行の志木7:35始発の普通池袋行きは、成増始発に変更され、志木→成増間は現行志木7:36発の準急池袋行きによって代替されるでしょう。ラッシュ時ということもあり、準急通過駅における減便はないと思われます。

夕夜間帯の池袋発の準急を増発へ

まず、平日夕夜間帯において、準急を2本増発します。増発列車は以下の通り。

  • 池袋17:51発準急川越市行き(川越市18:40着)
  • 池袋19:51発準急川越市行き(川越市20:40着)

現行ダイヤにおいて、18時台は池袋18:51発の準急川越市行きが運行されていますが、17時台と19時台は何故か運行されていませんでした。よって、準急だけで見ると、17・19時台の池袋発時刻が、

08(森林公園行き)、20(川越市行き)、36(川越市行き)

となっており、36分発を逃すと08分発まで32分も間が空いてしまうアンバランスなダイヤとなっており、特に上板橋,柳瀬川,みずほ台,鶴瀬と東武練馬,下赤塚(いずれも上板橋で乗換)が最寄りの方はとても利用しにくかったのではないでしょうか?

このアンバランスなダイヤを是正することで、準急利用者はより不自由を感じず帰宅することができるでしょう。

次に、土休日夜間帯においても、準急を1本増発します。増発列車は以下の通り。

  • 池袋22:04発準急森林公園行き(川越市22:49着、森林公園23:13着)

こちらも現行ダイヤにおいて、21~22時台に池袋を発車する優等列車が、

  • 池袋21:41発準急川越市行き
  • 池袋21:51発急行森林公園行き
  • 池袋22:00発TJライナー小川町行き
  • 池袋22:10発急行小川町行き
  • 池袋22:20発準急川越市行き

と、概ね10分おきに出発していますが、23:00発のTJライナーは有料座席指定列車かつ、池袋を出発するとふじみ野までノンストップの列車です。よって、TJライナーを除くと21:51~22:10のおよそ19分間は急行準急の発車しないダイヤホールが発生しており、準急だけで見れば21:41~22:20の39分間準急に乗れないダイヤとなってしまっています。

そこで、池袋22:04発の準急森林公園行きを設定することで、急行準急の発車しないダイヤホールが19分から最大13分へ縮小、準急だけだと39分から最大23分まで縮小されることとなります。

新横浜方面の列車の種別格上げ

土休日早朝に運行されている新横浜方面、湘南台行きの内、

  • 森林公園5:53始発 急行湘南台行き(新横浜7:43着、湘南台8:20着)

この列車を快速急行湘南台行きに格上げ”して運行されるようになります。

よって、東急新横浜線・相鉄線へ直通する列車で初めて、東武東上線内を快速急行として運行する列車が誕生します。また、快速急行湘南台行き自体も初めての設定でしょう(小田急にも快速急行はあるが、湘南台行きの設定はない)。

快速急行格上げによって東上線内の所要時間が数分短縮される見込みですが、直通先の路線において所要時間が変わるかは不明です。また、恩恵を受けるのは主に川越以西から新横浜方面へ向かう方であり、新たに通過するふじみ野・志木・朝霞からの利用者は勿論、川越以東から利用される方はほぼ恩恵を受けません。

まとめ: 全体的に急行利用者は便利に、一方で普通利用者は不便に?

いかがでしたでしょうか?

今回は東武東上線の2025年3月のダイヤ改正内容を紹介しました!

現行ダイヤの課題と利用状況を元に、日中時間帯を中心に大きなテコ入れがなされた今回の改正。これを便利か不便かと判断するのは各種別利用者により、

  • 急行利用者:大幅改善
  • 準急利用者:日中は半減により不便、朝・夕夜間帯は増発により改善へ
  • 普通利用者:区間によって減便、間隔に偏りが生じ不便に?

こういう感想を抱いている方がほとんどなのではないかと思われます。

実際の改正でどうなるのか、注目していきたいところですね!

今回はここまでとなります。最後までご覧いただきありがとうございました!

参考文献

東武鉄道2025年ダイヤ改正プレスリリース

https://www.tobu.co.jp/cms-pdf/releases/20241213112140xRGi4SS3ibZrLpYMoxlSCQ.pdf

U5sw