皆様、こんにちは。U5swです。
今回は、2階建ての車両が走る、「ダブルデッカー車両」について説明します!
全国で走るダブルデッカー車両の代表格とも言える、JR東日本のE4系が先日引退しました。
E4系は、全ての車両が2階建ての編成で構成しており、日本で唯一の存在となっていましたが、2021年10月1日で惜しまれつつ定期運用から引退しました。
2階建て車両の強みである、乗客の大量輸送に適し、新幹線の通勤通学利用から行楽シーズン時の旅行レジャー利用まで幅広く活躍しましたが、登場から20年以上経ったことによる老朽化や、新幹線のスピードアップが必要であることから、世代交代により役目を終えることとなりました。
ダブルデッカー車両の特徴は、何と言っても「車窓の違いを味わえること」でしょう。
普段の車両と比較すると、1階部分はよりレールに近い目線で車窓を楽しむことができ、駅ではホームの足元付近からの景色を眺めることができます。対して2階部分はより高い位置で遠くの景色を見渡すことができ、周りの車窓をさらに楽しむことができます。
よって、普通の車両では中々味わえない感覚を、ダブルデッカー車両で味わうことができます。
ここからは、現在日本の鉄道で体験することができる「ダブルデッカー車両」を6つ紹介していきます。なお、利用しやすさのランク付けを主観的に☆1~5で行なっています(☆1が利用しやすく、☆5が利用しにくい)。
首都圏で身近にあるダブルデッカー車両の代表例が、「グリーン車自由席」でしょう。首都圏の主に中長距離を走る列車に2両分連結されており、平日は主に通勤通学で、土休日は主にお出かけやレジャーで利用されています。近い将来には、中央快速線もグリーン車が導入される予定であり、首都圏ネットワークに欠かせない車両となっています。
1階席、2階席、車端部の平屋席の全てが、2+2の回転式リクライニングシートを採用しており、座席後ろには背面テーブルも設置されており、作業をしたり食事をしながら移動を行うことができます。加えてE235系は全座席に電源用コンセントが完備されており、PCやスマホの充電も心配せず行うことができます。
私鉄の特急において、ダブルデッカー車の代表格といえば、近鉄特急の「ビスタカー」を思い浮かべる方が多いと思います。
この30000系「ビスタEX」は、1編成4両分のうち、中間車2両がダブルデッカー構造の車両となっており、1階席は複数人で使用する「コンパートメント席」、2階席は一般の「レギュラーシート」となっており、高い位置で車窓を楽しめたり、家族や友人だけの移動空間を共有できたりと、様々な使用用途に合わせた利用ができるのが特徴です。
ビスタカーは名阪特急、南大阪線特急を除き津々浦々と走っています。また、コンパートメント席があることから、他の汎用特急車と区別がつくため、時刻表でもビスタカーで運行される車両を判別することが可能です。
日本の鉄道の中で、1番ダブルデッカー車両を利用しやすい車両が、京阪電鉄の特急型車両8000系です。8両編成のうち、中間車である4号車にダブルデッカー車両が連結されています。
京阪電鉄は、元々は種別に関わらず特急券といった追加料金サービスがない運行を続けていましたが、2018年よりプレミアムカーサービスの営業を開始しました。しかし、プレミアムカーサービスは平屋車両の6号車に設定されており、ダブルデッカー車両の4号車は引き続き、「乗車券のみ」で乗車することができます(ただし、全車座席指定制の「ライナー」を除く)。これが、日本で1番利用しやすいダブルデッカー車両と言える理由です。
座席は2+2の転換クロスシートであり、背面テーブル等は付いていませんが、座り心地はとても快適であり、京阪間の競合路線であるJR京都線や阪急京都線にスピード面では劣りつつも、両路線の車両にはない快適性で、利用者を支えています。
運用に関しては、主に淀屋橋〜出町柳間の「特急」で使用され、平日に限れば、朝夕ラッシュ時の座席指定列車「ライナー」と一部の「快速特急 洛楽」にも使用されます。また、8000系は京阪本線系統で唯一の「片側2つの扉」であり、時刻表でも判別可能となっています。気軽かつリーズナブルにダブルデッカー車両を体験してみたい方には是非オススメです。
元は京阪特急で活躍していた車両が富山地方鉄道に譲渡され、「ダブルデッカーエキスプレス」として1編成が活躍しています。3両編成を組成しており、その内中間車の2号車が「ダブルデッカー車両」となっています。
特急列車の場合に限り、乗車券の他に指定券220円が必要となります。始発駅から乗車する限り、事前予約を受け付けており、ホームページまたは電話での予約が可能となっています(受付期間は乗車日の2ヶ月前から3日前まで)。
運行列車は2021年11月現在、不定期での運行となっており、車両検査や貸切列車によっては運行されない日もあります(ホームページには、詳細が記載されていない)。
岡山〜高松間を結ぶ看板列車「快速マリンライナー」にも「ダブルデッカー車両」が連結されています。上記の列車とは異なり、高松側の先頭車のみがダブルデッカーとなっているのが特徴で、2階のグリーン席の先頭部は、前面(後面)展望を思い切り楽しめる「パノラマ展望席」となっています。瀬戸大橋を渡る列車ですので、瀬戸内海の景色を楽しみたい方にはうってつけの車両となっています。
早朝、深夜の一部便を除き、ほとんどの列車がダブルデッカー車両を連結した編成で運行されており、指定席券を別途購入することですぐ体験することができます。
日本で唯一の定期寝台特急として走り続けている「サンライズ瀬戸・出雲号」ですが、この車両もほとんどの車両、個室において「ダブルデッカー構造」となっています。簡易的なリクライニングスペースである「ノビノビ座席」から、個人の空間を確保し、くつろぎながら移動を楽しめる「ソロ」「シングル」「シングルツイン」「シングルデラックス」といった個室まで確保されているので、それぞれの使用用途に合わせながら、移動を楽しむことができます。
ただし、サンライズ瀬戸・出雲号は「寝台特急」のため、走行時間帯は深夜帯がほとんどです。夜景好きの方にはオススメですが、基本的に暗いので、景色を楽しみたい方にはあまりオススメはできないかなと思います。強いて楽しむのであれば、「サンライズ瀬戸号」高松行きの瀬戸大橋、「サンライズ出雲号」出雲市行きの宍道湖は、朝時間帯に通過するので、楽しむことができるでしょう。
いかがでしたでしょうか?
今回は現在走っている「ダブルデッカー車両」に関して説明しました!
今回紹介した車両以外にも「ダブルデッカー車両」を連結している車両はあるので、興味を持たれた方は是非調べてみてください!
そして、今までと別の視点でお出かけや旅行、通勤通学を楽しみたい方は、是非乗車してみてください!
今回はここまでとなります!最後までご覧いただきありがとうございました!