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【首都圏の顔?】JR東日本のE233系をベースとした車両を紹介!

皆様、こんにちは! U5swです。

前回は、JR東日本のE233系に関して説明しましたが、今回はE233系をベースとした車両を紹介いたします!

前回のE233系の記事はこちらから!

今回紹介する車両はこちら!

まず、今回紹介する車両を以下に示します。

  • 小田急4000形
  • 相鉄11000系
  • 都営10-300形(後期車)

小田急4000形

  • デビュー年:2007年
  • 営業路線:
    • 小田急小田原線
    • 小田急江ノ島線(2022年3月改正以降は、藤沢〜片瀬江ノ島間の乗り入れが廃止される模様)
    • 小田急多摩線
    • 東京メトロ千代田線
    • JR常磐緩行線
  • 編成両数:160両(10両固定編成16本)

導入当初、小田急車の千代田線乗り入れ車両は1000形が使用されてきましたが、一部編成に6+4両の分割編成が存在しており、緊急時の避難や車内の収容力に支障が生じる可能性があったため、10両固定編成を用意する必要があり、その対象として4000形が新製され、1000形を置き換えることとなりました。

導入の際、E233系をベースとしつつも、千代田線乗り入れに対応するため、前面に非常用扉が設置されている他、側面部は拡幅車体ではなく垂直な断面となっています。これは、後に同区間で活躍することとなるE233系2000番台にも反映されています。

種別・行先表示器はE233系と同様のものが使用されており、ドアチャイムも従来の小田急車とは異なり、JR東日本のチャイムが採用されています。

車内のLCDは導入当初、15インチサイズのLCDが1つ設置されていましたが、現在は全編成17インチサイズのLCDが2つ(列車案内用と広告用)設置されるタイプに変更されています。

導入当初、小田急車は常磐緩行線の乗り入れに対応していませんでしたが、2016年に小田急⇄東京メトロ⇄JRの3社直通運転が開始されることとなり、JR線への直通対応工事が施工され、常磐緩行線の取手駅まで乗り入れるようになりました。これにより、小田急車は千葉県や茨城県にも顔を出すようになりました。

その他、千代田線のホームドア対応工事、自動運転(ATO)対応工事など、路線の事情に合わせて改造工事が施され、現在に至ります。

2021年現在は、千代田線、常磐緩行線への直通運転の他、小田急線内で他の10両車と共通運用を組み、線内の快速急行、急行、各駅停車(小田原線内新宿〜新松田間限定)の運用にも就きます。運用の関係より、小田急線内運用の方が直通運用より多くなっており、千代田線や常磐緩行線内で見る機会は少ないです。

相鉄11000系

  • デビュー年:2009年
  • 営業路線:
    • 相鉄本線
    • 相鉄いずみ野線
    • 相鉄新横浜線(代走、試運転時のみ)
  • 編成両数:50両(10両固定編成5本)

老朽化した5000系と旧7000系の置き換えを目的に導入された形式です。車体はE233系をそのままベースとした「The 相鉄版E233系」であり、車内や走行機器も従来のE233系に準じています。

元々はJR直通線の対象車両に選ばれるも…

E233系をそのままベースとした当形式ですが、2019年に開業した相鉄・JR直通線における、JR直通用の対象車両として選出されていました。JR線側がE233系7000番台を相鉄直通用に用意していたこともあり、共通設計の当形式が乗り入れる問題はないように思われました。

しかし、新たにJR線内を走るための保安装置を取り付ける必要があること、編成の向きがE233系と逆向きだったことから、JR直通用の車両は後継車両の12000系に一任されることとなり、当形式は引き続き相鉄線内のみの運用に使用されることとなりました。

JR直通専用車両の12000系。

「JRベースの車両にも関わらず、JR線に乗り入れすることができない」という、不運かつ迷車(?)な11000系ですが、現在も他の形式と共通運用を組み、相鉄線内で各駅停車から特急まで幅広く運用に就いています。

都営10-300形(後期車)

  • デビュー年:2013年(10-300形自体の登場は2004年)
  • 営業路線:
    • 都営新宿線
    • 京王新線
    • 京王線(笹塚〜調布間、京王線新宿〜笹塚間はダイヤ乱れ時のみ乗り入れ、調布〜北野間は土休日朝のみ運行、北野〜京王八王子間は2022年現在乗り入れなし)
    • 京王相模原線
    • 京王高尾線(土休日朝のみ運行)

都営10-000形置き換えと、都営新宿線内10両編成での運用を拡大することを目的に導入されました。

前期車にあたる1,2次車は2004年に登場し、E231系をベースとした車両となっていましたが、後期車にあたる3次車以降は、2013年に登場したこともあり、E233系2000番台をベースとした車両にモデルチェンジを行いました。外観や走行音、車内設備に大きな変化が生じたことから、同じ10-300形とはいえ前期車と後期車で全く違う形式のようになっているのが特徴です。

10-300形の前期車。

10-300形後期車の導入により、10-000形の全ての置き換えを完了しました。現在では都営新宿線内全線と、京王線の新線新宿〜橋本間の運用を中心に活躍しています。

10-300形を10-300形で置き換えへ!?

そんな10-300形ですが、昨年に入ってから、「10-300形の前期車を10-300形の後期車で置き換える」という同一形式での置き換えが始まっています。

その理由としては、「都営新宿線を走る全ての車両を10両編成に統一するため」です。

10-300形導入当初は、全編成が8両編成で新製されましたが、2010年に4編成が中間車2両を組み込んで10両化され、残りは8両のまま据え置かれていました。

しかし、その前期車の内、8両編成を後期車の10両編成に置き換えることとなり、現在後期車が続々と営業運転に入りつつあります。

今回導入されている新製車両は、従来の後期車とほぼ同様な設計となっていますが、ドアが開いている際に盲導鈴が鳴ったり、ドアの開閉がスクリュー式からラック式に変更しているなど、一部E235系に準じたものが導入されています。

10-300形の置き換えに関しては、こちらの記事でも紹介しています!

まとめ:E233系はJR以外にもベースとなっている

いかがでしたでしょうか?

今回はE233系をベースとした車両に関して説明しました。

近年の鉄道車両はコスト面等において、ベースとなる共通設計の車両が他社でも製造されている傾向にあります。どのような部分が共通設計となっているのかを探してみるのも面白いと思います。

今回はここまでとなります!最後までご覧いただきありがとうございました!

E233系シリーズの関連動画はこちら!

U5sw