皆様、こんにちは!U5swです。
今回は、以前紹介した、京王線の2022年ダイヤ改正後の日中時間帯パターンダイヤを予想してみた記事の続きです。
先日、ダイヤ改正後の正式な時刻表が明らかになったので、その答え合わせと従来ダイヤの比較を行います。
前回の予想記事はこちらから!
今回の改正における、日中パターンダイヤの大きな変更点は、
準特急と特急が統合し、笹塚、千歳烏山、京王片倉、山田、狭間に特急が停車すること
です。これにより、上記の特急新規停車駅を中心に停車本数が変わる他、列車間の運行間隔に大きな変化が生じます。
おさらいを踏まえたところで、前回予想したダイヤと新規のダイヤを比較していきます。なお、新規ダイヤの情報は「Yahoo!路線情報」<https://transit.yahoo.co.jp>のアプリを参考にしています。京王電鉄からの新ダイヤに関しては、後日発表されるものと思われます(2022.2.5時点)。
京王線新宿〜調布間の特急において、予想ダイヤでは、特急の間隔が極力開かないよう、調布駅で時間調整しつつ8分-6分-6分となるようにしていました。しかし、正式ダイヤでは京王八王子発着と高尾山口発着の特急が京王線新宿〜北野間で10分ヘッドを保つスタイルであり、その間に橋本発着のB特急を入れる形となっています。
おそらく、調布駅での時間調整を最低限に抑え、全体の所要時間がかかりすぎない面と、笹塚〜調布間では、特急に加えて区間急行も全区間先着することから、特急が10分開く時間に区間急行が入ることによって、特急が担う速達性を補完しているものと思われます。
前回予想ダイヤを組んだ際に、準特急と特急が統合されることから、上りのダイヤが10分シフトすることで、折り返し時間を適正するのではないかという予測を加味してダイヤを組みました。
その結果、新規ダイヤでは、上りではありませんでしたが、下りで10分シフトが発動していることが明らかになりました!
下りの現行ダイヤと下りの新規ダイヤを比較すると、
これにより、以前例に取り上げていた橋本駅での折り返し時間ですが、現行ダイヤと新規ダイヤで比較すると、
となり、一長一短な折り返し時間が適正化されました。よって、遅延等が発生しても余裕を持って折り返せるだけでなく、運用数の適正化も図れます。
今回の改正で運行間隔が変わったことにより、待避駅が新たに加わりました。それが桜上水駅です。
京王線の各駅停車は京王線新宿〜八幡山間は基本的に逃げ切るようダイヤが設定されていましたが、改正で半数の各駅停車が桜上水駅で橋本発着のB特急に追い抜かれるダイヤとなりました。
一方で、調布駅で各駅停車の半数と橋本発着のB特急による緩急接続は今回も行われない形となりました。
おそらく遅延が発生した場合の、接続による時間調整が必要になることと、それによる後続の特急に遅延の影響が広がらないようにするためだと考えられますが、メリットの大きい接続なだけに少し勿体無いなという感じもしました。
さて、ここまで京王線の改正に触れてきましたが、同時に乗り入れ先の都営新宿線でも改正が行われます。
その都営新宿線も、日中時間帯に大きなテコ入れを行うこととなっています。それが、
急行の一部を各駅停車とし、日中時間帯の通過駅での乗車機会を拡大する
ということです。これまで、都営新宿線の日中パターンダイヤは、
を20分サイクルに各1本ずつ運行するダイヤとなっており、1時間あたり急行が3本、各駅停車が9本運行しています。
しかし、各駅停車の間に急行を挟む場合、各駅停車同士の間隔が10分空くこともあり、待ち時間が長いという課題を抱えています。
そこで、急行の一部を各駅停車に置き換えることで、各駅停車の間隔を狭めて待ち時間を短くする他、岩本町駅や瑞江駅での待避がなくなって所要時間の短縮に繋がるという効果を発揮するようにしました。
このニュースを聞いた時、個人的な予想として、急行を40分ヘッドで運行し、置き換えた各駅停車で運行間隔や行先、始発駅を調整するものと思っていました。
しかし、都営線の新ダイヤを見た瞬間、思わず目を疑いました… それがこちら。
え?急行が”48分ヘッド“で運行??? なんじゃこりゃ???
なんと、我々の予想を遥かに超える、「40分に1本運行」ではなく、「48分に1本運行」となっているのです。
どうして、こうなった???
京王は従来通り20分ヘッドを継続しているので、普通直通先は20分ヘッドか、40分ヘッドに合わせるのが基本です。しかし、それを肩破っていく「48分ヘッド」は前代未聞。これまで48分ヘッドを採用している鉄道を聞いたことがないので、とてもびっくりしました。
しかも、都営新宿線の急行は上記の写真の「たった4本のみ」運行(平日ダイヤ)。半数どころかほとんどの急行が置き換えられてしまっているのです。
そして、そのイレギュラーなパターンダイヤの影響は、直通先の京王線のダイヤにも響いていきます。その一例がこちら。
よく見ると、調布駅12:36発の電車が、本来のパターンダイヤでは「快速本八幡行き」が発車するものですが、よく見ると、「区間急行本八幡行き」になっています。
これは、この区間急行が、新線新宿から先「都営線内急行」となるためであり、運行間隔の調整の関係上、快速ではなく区間急行として運行させているのだと考えられます。
よって、48分ヘッドで運行される急行を走らせる対応として、京王線側もパターンダイヤを多少崩して運行することとなりました。
※ちなみに、上の新規ダイヤの時刻のみ「13時台」になっているのは、上記の説明の通り、12時台がイレギュラーなダイヤになっているためです。
他にも、笹塚駅で連絡する列車にバラつきが見られるなど、ある意味「都営新宿線のあまりにも異例すぎるパターンダイヤ」に京王が振り回されているような気がします。果たしてこれで京王線内、そして都営線内で混乱が起きないかが心配です。
いかがでしたでしょうか?
今回は2022年3月改正の京王線パターンダイヤの結果と考察、そして気になったところをまとめました。
10分シフトや折り返し時間の適正をなんとか的中させましたが、今回の改正では色々迷要素なものも生まれています。
他にも変わった列車やダイヤ等があれば、記事化して紹介していこうと思います。
今回はここまでとなります!最後までご覧いただきましてありがとうございました!