皆様、こんにちは。 U5swです。
今回は、2023年度末に開業予定の北陸新幹線金沢〜敦賀間開業に伴う、現・北陸本線の福井県区間における並行在来線の名称が決定したため、紹介していきます!
並行在来線の愛称を紹介する前に、北陸新幹線と北陸本線の第3セクター化に関して、軽くおさらいをしておきます。
北陸新幹線は、1997年に高崎〜長野間の「長野新幹線」として開業したのが起源となっており、2015年3月に、長野〜金沢間が延伸され、正式に「北陸新幹線」として運行を行っている新幹線の路線です。高崎駅から先は上越新幹線に乗り入れ、東京駅まで運行されており、首都圏と北陸を結ぶ主要幹線となっています。
一方で、在来線の幹線として、米原〜直江津間を結ぶ「北陸本線」が走っていました。JRへの分割民営化後は全区間「JR西日本」の管轄の中で運行されており、特急列車がバンバン走る主要幹線の役割を担っていました。
ところが、2015年の北陸新幹線延伸に伴い、新幹線区間と並行して運行される区間である、金沢〜直江津間が、JR西日本の管轄から外れ、都道府県単位で列車の運行を行う、「第3セクター」の路線として運行を続けることとなりました。各都道府県単位における会社名は以下の通り。
また、北陸本線の他に、信越本線だった長野〜直江津間も、同時に第3セクター化されています。
これにより、現在の北陸本線は、米原〜金沢間のみの運行となっています。
しかし、来たる2023年度末に、北陸新幹線の新たな区間、金沢〜敦賀間の開業を控えています。同時に、並行して走る北陸本線の敦賀〜金沢間が新たにJRから切り離され、第3セクターの路線として運行に転換されます。
これにより、敦賀〜金沢間のうち、大聖寺〜金沢間の運行に関しては、IRいしかわ鉄道の管轄になることが確実です。残る福井県の区間(敦賀〜大聖寺間)においては、福井県が中心となって運行する新たな「第3セクター」鉄道が運行することとなります。
そんな中、2022年3月28日、北陸本線の福井県内を管轄する第3セクターの会社名と路線名が発表されました。それがこちら!
この会社名と路線名を聞いた時、「え!?なんじゃそりゃ!?」という感想を持ちました。
個人的に、福井県は恐竜のイメージが強く、福井〜金沢間に特急「ダイナスター号」が運行されていることから、「ダイナスターふくい鉄道」といった路線名になるものと思っていたので、「ハピライン」は想像の斜め上でした。
ハピラインの由来としては、
だそうです。
決定に関するニュースはこちらから。
「ハピライン」という名称に対し、
「ダサくない?」「これじゃない感が凄い」
といった声が挙がっています。私も最初はそういう印象を抱きました。
新潟県の第3セクター会社「えちごトキめき鉄道」みたいに、都道府県の旧国名(えちご)や、都道府県にゆかりのある動物や名産(トキ)等を取り入れた名前を取り入れるイメージが強いので、福井県の旧国名である「越前(えちぜん)」や、先述した「恐竜(ダイナソー)」といった要素は含まれるものと思っていました。
また、「IRいしかわ鉄道」や「あいの風とやま鉄道」みたいに、「〇〇ふくい鉄道」といった、都道府県名を取り入れた名称になるものと思っていました。
今回、「ハピライン」という名称になった理由としては、以下の2つの鉄道会社の存在にあると考えています。それが、
「えちぜん鉄道」と「福井鉄道」です。
えちぜん鉄道は、福井駅から勝山駅までを結ぶ「勝山永平寺線」と、福井口駅から三国港駅までを結ぶ「三国芦原線」の2路線を営業する「第3セクター」の鉄道会社です(元は京福電気鉄道が運営していたが、2003年に譲渡)。
福井鉄道は、越前武生駅(北陸新幹線開業後はたけふ新駅に改称予定)から田原町駅までを結ぶ「福武線」と、福井城址大名町駅から福井駅停留場までを結ぶ「支線」を営業する鉄道会社で、道路と並行して走る「併用軌道」の路線でもあります。
この2つの会社には既に「えちぜん」や「福井」といった旧国名や都道府県名が使用されており、新たに「えちぜん」や「福井」がついた名称を付けてしまうと、両会社と名称が被ってしまうため、ややこしくなるのを避けたのだと思われます。
また、新幹線延伸によって、福井県の沿線の魅力をより伝える、すなわち、幸せ(ハピネス)をお届けするという意味も含まれていると思われます。
いかがでしたでしょうか?
今回は、北陸新幹線延伸に伴う、北陸本線の第3セクター譲渡区間のうち、福井県内を走行する区間の名称決定に関する話題をお伝えしました。
今はまだ違和感を抱いている方もいますが、北陸本線改め「ハピライン」がどんな鉄道会社になっていくのか、注目してみていきたいと思います。
今回はここまでとなります! 最後までご覧いただきましてありがとうございました!