皆様、こんにちは。U5swです。
今回は、開業から2ヶ月が経った相鉄・東急直通線において、新横浜駅での相鉄線方面の案内について、個人的に気になった“他列車への接続案内”に焦点を当てて説明していきます。
相鉄・東急直通線が開業する前は、新幹線とのダイレクトアクセスとはほぼ無縁だった相鉄線ですが、開業によって新横浜駅に乗り入れるようになり、相鉄線沿線から新横浜駅を介して名古屋・大阪方面へのアクセスが格段に向上しました。
新横浜駅は、相鉄新横浜線および東急新横浜線の境界駅でもあり、直通列車は当駅で乗務員交代を行っています。基本的に会社の境界駅に関しては、どちらか一方の鉄道会社が一括で管理している場合が多く、東急の場合、東京メトロ(都営地下鉄)との境界駅である渋谷駅(東横線,田園都市線両方)、目黒駅や、横浜高速鉄道との境界駅である横浜駅はいずれも東急の管理駅となっています。
しかし、新横浜駅に関しては、東急と相鉄の両社が管理する共同管理駅になっており、駅構内は東急の要素もあれば相鉄の要素もある独特な駅となっています。
共同管理駅であるということは、列車案内に関して東急方面は東急の案内放送で、相鉄方面は相鉄の案内放送で行われるものと考えますが、新横浜駅での列車案内放送は、
100%東急の仕様となっています。
新横浜駅は2面3線の配線であり、乗り場は1番線から4番線まで設けられており、
という分類がなされており、相鉄線のアナウンスはありません。
これにより、東急側の列車案内に関しては、他の東急路線と同様のアナウンスが行われており、上から、
の順に列車案内を詳細に行います。この程度案内してくれれば、利用者にとってはその列車のみならず、列車の乗り継ぎ等も容易に行えます。
※欲を言えば、東横線ならば日吉、武蔵小杉(元住吉で各停を追い抜く場合)、中目黒(祐天寺で各停を追い抜く場合)での各停への連絡、目黒線ならば日吉(日吉始発の各停がある場合)、大岡山(奥沢で各停を追い抜く場合)での各停への連絡アナウンスもあれば良いのだが…
その一方で、相鉄側の列車案内に関しては、東急版のアナウンスということもあり、以下のようなアナウンスとなります。
これのみとなっています。東急側との大きな違いとして、
“途中駅での他列車との連絡、待ち合わせ、通過待ちの案内が一切ないこと”
が挙げられます。
相鉄線は、西谷駅で横浜方面からの相鉄本線と新横浜・羽沢横浜国大方面からの新横浜線が合流し、二俣川駅で大和・海老名方面の本線と、いずみ野・湘南台方面のいずみ野線に分岐する路線網を形成しています。
ほとんどの時間帯において横浜方面からの列車と新横浜・羽沢横浜国大方面からの列車、および海老名方面行きの列車と湘南台方面行きの列車が西谷駅または二俣川駅で互いに接続を取り、各方面へのアクセス向上を図っています。
更に、相鉄線内では全ての区間で通過運転を行う特急の運行も行っており、西谷駅や二俣川駅での接続に加え、海老名方面へは瀬谷駅で各停or快速を追い抜き(特急の通過待ち)を行う列車や、湘南台方面へはいずみ野駅で各停or快速と緩急接続(特急の待ち合わせ)を行う列車まで存在するため、目的地によっては途中駅で特急に乗り換える方が早く着いたりすることもあります。
相鉄線の駅では、基本的に途中駅での接続列車や通過待ちがある場合は、種別・行先・両数・停車駅を案内した後にアナウンスしますが、新横浜駅に限り、東急の案内放送を採用しているため、接続や通過待ちといった詳細放送は流れません。加えて、ホームの発車案内板(電光掲示板)にも途中駅での他列車との接続や通過待ちの詳細が掲出されていないどころか、駅の時刻表にも時刻が記載されているだけで接続列車や通過待ちの有無等の掲出はありません。
一応、相鉄のホームページでは、相鉄線を走る全ての定期列車が掲出された全体の時刻表を公開しており、ダウンロードして確認することは可能ではありますが、相鉄線を走る“全ての営業列車”が掲載されているため、どの駅でどの列車に接続するのか、通過待ちを行うのかがわかりにくくなっているため、時刻表を読み慣れていない方からするとシンドいでしょう。
全体時刻表はこちらから↓
よって、現在新横浜駅から相鉄線に乗車する際、途中駅での他列車との接続や通過待ちの情報に関しては、乗車列車の車掌のアナウンスを聴くか、ホームにいる駅係員に尋ねるしかありません。これでは正直、相鉄ユーザーに対して不親切すぎるのではないでしょうか…?
新横浜駅での他列車との接続や通過待ちがないことによって、どのようなデメリットが生じるのでしょうか?現行ダイヤを例に紹介します。
例として、日中13時台の新横浜駅発車時刻を紹介します。13時台に相鉄線方面へ向かう列車は以下の4列車です。
この内、16分発と46分発の各停湘南台行きは、途中の二俣川駅で横浜始発の快速海老名行き(二俣川以遠は各駅停車)と接続を取っています。また、26分発と56分発の各停海老名行きは、途中の西谷駅で横浜始発の各停湘南台行きと接続を取っています。よって、どの列車に乗っても、途中駅での乗り換え機会が設けられており、海老名方面の各駅、および湘南台方面の各駅に辿り着くことができます。
しかし、乗り換えの案内がないことで、海老名方面へ向かいたい乗客が、16分発の湘南台行きに乗らず、26分発の海老名行きまで待ってしまう事態が起きてしまいます。16分発の湘南台行きに乗車し、二俣川駅で快速海老名行きに乗り換えれば、大和駅には13:43、海老名駅には13:55に到着できます。一方で、26分発の海老名行きまで待つと、大和駅には13:49、海老名駅には14:00に到着することになるため、5~6分の時間ロスが生じてしまいます。
また、26分発の海老名行きに乗らず、46分発の湘南台行きまで待つ場合、26分発の海老名行きで西谷駅で各停湘南台行きに乗り換えると、いずみ野駅には13:53、湘南台駅は14:01に到着できるのに対し、46分発の湘南台行きはいずみ野駅に14:13、湘南台駅に14:21に到着することになるため、20分ほどの時間ロスが生じてしまいます。
例に出したパターンダイヤであれば、接続列車がほぼ決まっているため、乗り継ぎ方法を覚えやすい方ではありますが、それ以外の時間帯だと乗り継ぎ方法がバラバラになってしまい、更には特急の通過待ちが生じるなど複雑になるため、他列車との接続案内がないと利用しづらくなってしまいます。
以上のような事情から、相鉄のホームページに記載されている全体時刻表を元に、新横浜駅を発車する列車が、途中駅でどのような他列車と接続や通過待ちを行うのかを書き加えた時刻表を作成してみました。よろしければ是非参考にしてみてください。
(2024.4.16更新) 2024年3月16日以降の相鉄新横浜駅時刻表にアップデートしました。
各時間帯毎に4段での構成になっており、上の段から、
を記載しています。接続列車、通過待ちを示す英文字の内訳は、次の通りになっています。
相鉄線の下り列車(海老名、湘南台方面)の種別は特急、快速、各停の3種別が運行されていますが、快速は西谷から先は各駅停車となるため、種別表記がない場合は快速と各停どちらも含まれることとなります。
なお、接続列車に関しては、対面で接続する列車だけでなく、そのすぐ後にやってくる列車も記載しています。例えば、新横浜発の特急海老名行きが西谷駅で各駅に停車する海老名行きに対面接続する一方で二俣川駅で湘南台行きに対面接続しない場合、西谷駅で後続の湘南台行きを待つこととなりますが、その湘南台行きが後続の新横浜発の列車から接続を受けず先に発車する場合は、”西谷で湘南台行きに接続する”扱いとなっています。
また、特急の接続や通過待ちを受ける各停において、特急には横浜発の列車、JRからの直通列車、そして新横浜発の列車の3系統があり、JR直通列車の場合は羽沢横浜国大でも、新横浜発の列車の場合は後続の特急に乗車すれば良いということもありますが、全ての特急が停車する西谷と二俣川で乗り換えすると表記しています。
いかがでしたでしょうか?
今回は新横浜駅における相鉄線の案内放送が少なすぎることに関して説明しました。
東急の仕様で案内している以上、接続案内に対応させるのに手間がかかってしまう以上、説明がないのは仕方のない部分もありますが、普段の利用者だけじゃなく初見の方でも安心して乗り継ぎができるよう、せめて「この電車は、〇〇で海老名行きor湘南台行きに連絡いたします」といった簡易的な連絡放送は付け加えるべきだと思います。
他路線との兼ね合いやダイヤの都合上、列車と列車の間が大きく開いていることもあるため、他列車との接続情報が重要だと思います。可能な範囲で改善していただきたいと思います。
今回はここまでとなります。最後までご覧いただきありがとうございました!