皆様、こんにちは。U5swです。
今回は2024年ダイヤ改正関連から、京王線のダイヤ改正に関して説明します。
今回の改正におけるトピックは以下の通りとなります。
ここからは、各トピックに関する詳細を深掘りしていきます。
2018年の運行開始から早5年が経過し、新宿・明大前と多摩地区、相模原の間を座って快適に移動できる座席指定列車”京王ライナー”。利用者の伸びも順調であり、改正の度に増発が繰り返し行われていますが、今回はライナー編成が1編成増備されたことに併せて(5738F)、相模原線系統の京王ライナーが増発されることとなりました。
ダイヤ改正以降の相模原線系統の京王ライナー時刻表は以下の通り。
平日ダイヤでは、新たに新宿行きが1本、橋本行きが2本増発されます。
新宿行きは橋本始発ではなく、“京王多摩センター”始発であり、明大前・新宿には10時台に到着します。このライナーを京王多摩センター以西の駅から利用する場合、橋本9:43発の快速本八幡行き(多摩境9:45発、南大沢9:48発、京王堀之内9:50発)を利用すると、京王多摩センターで乗り継ぐことが可能です。
一方、橋本行きは17時台と21時台に1本ずつ増発され、新宿・明大前から発車する毎時2本の京王ライナー橋本行きは17~21時台に拡大されます。
以上より、朝時間帯の新宿行きは6本、夕夜間帯の橋本行きは13本の運行となります。
土休日ダイヤでは、新たに新宿行きが1本、橋本行きが1本増発されます。
新宿行きは橋本始発で、新たに11時台の便が1本設定され、8~11時台の間に毎時1本設定される形となります。
一方、橋本行きは、午後時間帯の増発…ではなく、“午前10時台”に設定されます。
まさかの時間帯にライナー設定。設定の意図としては、京王多摩センター駅最寄りのサンリオピューロランドや、南大沢駅最寄りの三井アウトレットパーク、橋本駅最寄りのアリオ橋本など、お出かけや買い物に最適な施設が沿線に存在するため、都心方面からの需要を狙っての”攻めの設定”と考えられます。果たしてこの設定の吉凶やいかに。
以上より、新宿行きは4本、橋本行きは10本の運行となります。
新宿〜京王八王子間を走る京王線系統の京王ライナー、および土休日限定で新宿〜高尾山口間を走る高尾線系統のMt.TAKAO号に関しては、運行本数や発着時刻、号数の変更はありません。
従って、各系統各方面の運行本数は、
となります。それぞれの詳細時刻は以下のリンクを参照してください。
高尾山口6:59発の急行新宿行きを、高尾山口6:55発の区間急行新宿行きに格下げします(新宿到着時刻は変わらず8:08着)。これにより、急行通過駅の狭間、山田、京王片倉、長沼、平山城址公園、南平、百草園、中河原の8駅から新宿方面への利用が便利になります。
新宿を17:20~19:00の間に発車する各停10本と、新宿22:26発の区間急行橋本行きを全て10両編成で運行することで、帰宅時間帯の混雑緩和を図ります。
19時台に新線新宿駅を発車する各停笹塚行きを2本増発し、発車本数が9本から11本に増加となります。こちらも帰宅時間帯の混雑緩和を図ります。
高幡不動を21:30以降に発車する、即ち、”新宿を21:00以降に発車する”急行および特急の京王八王子行きを、高幡不動から先の区間を各停に格下げし、高幡不動→京王八王子間を各駅に停車するよう変更がなされます。これにより、通過駅の南平・平山城址公園・長沼の3駅を、乗り換えなしで利用することが可能となります。代わりに、全区間を各停で走る列車の内、一部を除いて高幡不動止まりに短縮し、高幡不動以西は急行および特急から各停に種別変更を行った列車が役割を担うこととなります。また、北野から先、高尾・高尾山口方面へ向かう列車のほとんどが”北野始発”で運行され、北野で乗り換えを行う形になります。
今回の高幡不動での種別格下げは、利用者の少ない夜時間帯において、運行本数の適正化を図ることと、高幡不動には高幡不動検車区があり、高幡不動止まりの列車をそのまま検車区へ入庫することが狙いと考えられます。
京王の優等種別の各停格下げ(格上げ)は、相模原線系統の急行および特急では、京王多摩センターを境にほとんどの時間帯で行われています。京王線系統でも夜間帯に既に一部の優等列車は格下げを行なってはいますが、今回の改正で全ての優等列車が格下げ対象となりました。利用実態に応じた適正化を図ったことが目的ですが、北野・京王八王子への所要時間増加(一応京王ライナーも走っているが)や一部各停停車駅から高尾線方面の駅へは2回の乗り換えを強いられるなど、一部利用者からするとマイナスな面もある改正内容と言えます。
最後に、これはプレスリリース内での発表はなく、改正後の時刻表が発表されてから明らかになったことですが、日中時間帯の調布→新宿間のパターンダイヤに関して、一部変更点があったため紹介します。
こちらにダイヤ改正前後の調布→新宿間のパターンダイヤの時刻表を一部抜粋しました。左が改正前、右が改正後の時刻表です。改正後の赤字で示した場所が大きな変更点となっています。
今回変更されているのが、京王八王子始発の各停新宿行きと、橋本始発の特急新宿行き(橋本→京王多摩センター間は各停)です。特に変わっているのが各停新宿行きであり、つつじヶ丘での待避時間が6分から4分に短縮されており、区間急行本八幡行きが出発したすぐ後に出発するようになっています。よって、京王八王子始発の特急新宿行きを八幡山で待避せず、桜上水での待避に変更され、橋本始発の特急新宿行きの待避がなくなり、新宿まで先着するダイヤとなりました。よって、各停新宿行きの所要時間が2-4分ほど短縮されています。
一方で、橋本始発の特急新宿行きは、桜上水で先行の各停新宿行きを追い抜けなくなったので、新宿まで各停新宿行きの背後を追う形となりました。そのため、明大前での停車時間が2分間取られるようになり、所要時間が1分増加しています。
今回のパターンダイヤ変更の意図としては、つつじヶ丘での待避時間を短縮、待避駅を変更することにより、所要時間の短縮と、新宿での折り返し時間に余裕を持たせることが狙いの1つとしてあると考えています。待避の名所である八幡山で待避しなくなったのは驚きでした。
しかし、待避駅の変更によって大きなダイヤホールが生じてしまうこととなってしまったのが上北沢で、10-10分ヘッドが6-14分ヘッドの超絶偏り間隔となったのが余計に利用しづらくなってしまいました(JR横浜線の日中時間帯の橋本→八王子間みたいに)… 八幡山はまだ快速が停車するのでどうにかなっていますが、ピンポイントでとばっちりを喰らってしまいました…
いかがでしたでしょうか?
今回は2024年の京王線のダイヤ改正に関する紹介でした。
ライナーの攻めの増発や帰宅時間帯の輸送力増強というプラス面や、夜間帯の高幡不動以西減便および優等列車の各停化や、発車間隔の不均等さというマイナス面など、両者垣間見える改正と思いました。個人的にはライナー増発や輸送力増強といったプラス面が大きそうな気はしましたが、皆様はどちら側でしょうか…?
今回はここまでとなります。最後までご覧いただきありがとうございました!