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皆様、こんにちは。U5swです。
今回は2026年春ダイヤ改正関連から、近鉄大阪線のダイヤ改正に関して深掘りします!
※2026年2月13日より、近鉄各駅において改正後の時刻表が掲出されています。今回はSNS等で発信された時刻表の情報を元に、プレスリリースで明らかになった情報から一部更新を行っています。
今改正のトピックは以下の通りです。
現行の近鉄大阪線の通勤型車両で運行される種別は、
快速急行、急行、準急、区間準急、普通
の5種別が運行されています。この5種別に加えて、2026年春改正より、
区間急行
が新たに運行されるようになります。運行区間は大阪上本町〜青山町間であり、停車駅は、
大阪上本町、鶴橋、布施、八尾、河内山本、高安、河内国分、五位堂、大和高田、大和八木、桜井〜青山町間の各駅
となっており、急行の停車駅に八尾、河内山本、高安の3駅を加えたものとなっています。すなわち、大阪上本町〜河内国分間は準急と同じ停車駅、河内国分〜青山町間は急行と同じ停車駅です。
ここ最近になって、大阪線の方向幕を搭載している車両に、区間急行の幕が追加されているという目撃情報があり、ダイヤ改正で新たに登場することはほぼ確定しており、気になるのはその停車駅がどうなるかが予想されていましたが、結果的に大阪側が準急化する急行となりました。
この区間急行の新設に伴い、日中時間帯のパターンダイヤに大きなテコ入れが行われます。
現行ダイヤとダイヤ改正後の陣容は以下の通り。
なんと、急行はおろか、区間準急まで運行を取り止め、新設された区間急行と普通のみの2種別で統一、併せて両種別を“毎時4本で統一、概ね15分ヘッド”での運行に一新し、従来よりわかりやすいパターンダイヤにします。
11~14時台の大阪上本町駅(名張方面)と、八尾駅(大阪上本町行き)の現行ダイヤと改正後の比較は以下の通り。
これを見ると、主要駅での発着本数が減少しましたが、区間急行も普通も概ね15分ヘッドになった分、間隔がほぼ均等化されわかりやすくなったと思います。
ここからは、各区間、各駅ごとの本数の増減を確認していきましょう。
大阪の主要ターミナルである3駅は、優等列車も普通列車も共に減便されていることから、毎時3本減便となっています。区間急行新設による急行と区間準急の役割を統合、そして区間急行と普通両種別の発車間隔を概ね15分ごとと覚えやすいダイヤにしたため、良く言えば”スリム化”したと言えます。但し、従来よりも毎時3本分も減少している分の”混雑の激化”が心配されるところです。
普通のみの停車駅は、毎時1本減便となっていますが、概ね15分に1本運行されるため、発時刻のペースはわかりやすくなるでしょう。
※なお、改正後の八尾駅時刻表を見てみると、14時台の大阪上本町行き普通の本数が、毎時4本から毎時6本に増発されていることがわかります。これは、普通しか停車しないものの、1日平均乗降人員が27,692人(2024年調査時)と多い長瀬駅の存在が大きく、付近に近畿大学東大阪キャンパスが立地していることもあり、学生の帰宅時間帯に合わせて大阪上本町行き普通(おそらく高安始発)を増発して混雑緩和を図るように工夫されています。
※(追記)帰宅時間帯に合わせて大阪上本町行き普通を運行するのに対し、大学の1限or2限の授業に合わせて大阪上本町発高安行き普通を増発しています(大阪上本町9,10時台)。
区間準急が取り止めとなる代わりに区間急行が設定され、優等列車は毎時1本増、普通列車は毎時1本減という形になりました。大阪上本町方面は勿論、大和八木方面の速達性も大幅に向上したため、今回のダイヤ改正で1番恩恵を受けた3駅と言えるでしょう。
なお、八尾駅の時刻表を見ると、概ね7~8分に1本のペースで大阪上本町行きが発車するダイヤとなっており、普通が弥刀駅で後続の区間急行に追い抜かれることなく大阪上本町駅まで逃げ切るダイヤとなっているため、布施・鶴橋・大阪上本町への有効本数は毎時8本確保されています。よって、急行の区間急行化による鈍足化、および追加停車する3駅分の乗客によって、中距離・遠距離利用者が区間急行の利用に集中しない工夫がされています。
優等列車が毎時1本増発される分、全体的に毎時1本増発となります。また、改正後は河内国分駅で全ての区間急行と普通が緩急接続を行うようになるため、わかりやすくなるでしょう。
停車本数は従来通り毎時4本となりますが、現行ダイヤの区間準急が概ね20分ヘッドで、特に間隔が大きく開く箇所に普通が入る形となったため、時間帯によって間隔に偏りが見られます。改正後は全て普通となるため、基本的に15分前後の間隔を保っています。
但し、並行して走る特急列車の間隔は改正後も不均等なため、途中駅での待避の有無から多少10~17分ほどの偏りが出る駅もあるので注意です。
優等列車、各駅停車共に毎時1本増発となるため、利便性は大幅に向上すると言えるでしょう。
なお、改正後は大和八木駅で全ての区間急行と普通が緩急接続を行うようになります。
各駅停車が毎時1本増発となるため、利便性は向上すると言えるでしょう。
急行改め区間急行が毎時1本増発となるため、利便性は向上と言えるでしょう。
改正後は区間急行の内毎時2本が榛原折り返しとなってしまうため、毎時1本減便となってしまい、利便性は低下と言えるでしょう。
まず、現行ダイヤと比較して、平日は一部時間帯が毎時1本減便、土休日は全体的に毎時1本減便と、利便性は低下するダイヤとなってしまいました。
その中でも平日ダイヤは、従来毎時1本運行されている青山越えの急行が、改正後の一部時間帯に運行せず、“2時間に1本”のペースで運行するダイヤとなってしまいました。その補填として、東青山〜伊勢中川間のみ運行している普通を名張まで延長しています。
また、平日下り(名張→青山町)と平日上り(青山町→名張)で運行形態が若干異なっています。
下りは名張駅で区間急行から急行に種別変更を行った伊勢中川行き急行と、青山町行き区間急行を1時間おきに交互に運行、名張駅止まりの区間急行から接続を受ける形で名張始発伊勢中川行き普通が毎時1本で運行、そして、折り返し青山町始発大阪上本町行き区間急行に充当させる送り込み運用で、名張始発青山町行き普通が“2時間に1本運行“される変則ダイヤとなりました。
対して上りは、青山町始発大阪上本町行き区間急行と、伊勢中川始発名張行き普通がそれぞれ毎時1本ずつ運行、後者は名張駅で名張始発大阪上本町行き区間急行に接続を行います。その間に伊勢中川始発名張行き急行が“2時間に1本運行“される変則ダイヤとなりました。
一方、土休日ダイヤに関しては、引き続き青山越えの急行が毎時1本運行されます。そして、青山町まで区間急行が毎時1本運行され、同区間は概ね30分ヘッドで交互運転となります。一方で、名張〜青山町間の普通の運行が削減となります。
なお、名張駅では、大阪上本町〜名張間の区間急行と、名張〜伊勢中川間の急行の両列車の発着時刻が近い場合は、名張駅で乗り換えを行わずそのまま通しで運行する、通称“化け運用”で運行を行うものと考えています。
但し、発車時刻を見ていると、平日上りの伊勢中川発名張行き急行に関しては、“純粋な名張止まり”となり、後続の青山町始発大阪上本町行き区間急行まで10分以上待機する必要があります(それ以外の、平日下りと土休日に関しては、使用車両や運用における特段の事情がない限りは通しの“化け運用”で進めると予想)。
(※追記とお詫び)
まず、同区間の現行ダイヤにおいて、名張〜青山町間の普通が毎時1本運行していることを失念していました。加えて、プレスリリースの読み取り間違いで、平日ダイヤは青山越えの急行が2時間に1本、名張〜伊勢中川間の普通が毎時1本運行、土休日ダイヤは青山越えの急行が毎時1本運行のみの超大減便ダイヤになると紹介してしまいました。誤解を招いてしまったことを心よりお詫び申し上げます。
但し、プレスリリースを見て気になったこと、それは改正後時刻表において、青山町行き区間急行の運行本数が余計に少ないのにも関わらず、改正後の名張駅の時刻表を見ると青山町行きの区間急行が運行されていたりと、どの情報が正しいのか混乱するものがあります。
“名張行き区間急行、名張から青山町行き区間急行“として運転する列車があると考えられますが、名張で行先のみ化ける理由がわからないですし、いちいち名張行きとして運行させないといけない理由もわかりませんが、果たして…?
あと、追記の追記ですが、この区間の平日ダイヤ、下りと上りで運行形態が異なることをまた後日に知ったため、再度改変しています。あまりにもややこしすぎる…
利用者が最も少ない大阪線末端区間は、平日ダイヤに関しては急行の隔時間運行化と普通の延長運行により、一部時間帯は青山町〜東青山間で増発となります。土休日ダイヤに関しては現状維持です。
今回の改正で明暗がはっきり分かれましたが、個人的な印象も含めてまとめると以下のようになります。
急行の区間急行化によって八尾、河内山本、高安の3駅が1番恩恵を受け、全体的に増発となった高安〜榛原間も多少の恩恵を受けたと言っていいでしょう。
但し、格下げによる所要時間増の影響を受ける河内国分以東の急行停車駅に関しては、元々区間準急が担っていた中距離輸送の客も区間急行が一気に引き受ける形になるため、大阪方面へ向かう場合、利用客が集中して混雑が激化してしまいネガティブな印象を受けるでしょう。これは区間急行と緩急接続を行うことで、河内国分以東の普通停車駅に関しても同様のことが言えるでしょう。
また、河内国分以西の普通は、大阪上本町〜河内国分間において後続の区間急行から逃げ切るダイヤとなっているため、この区間の区間急行停車駅利用者は、区間急行の利用に拘らず、普通も併用しながら利用できるかによって、区間急行の混雑状況を左右させるカギを握っていると思います。
普通のみ停車駅は減便でネガティブと見せかけて、通学時間帯に応じた増発が考慮されているため現状維持としています。
大阪主要ターミナル3駅は減便本数が多く、より混雑が集中する懸念が大きいですが、その分間隔は均等化されたため、少しネガティブと見ています。一方で減便となった榛原以東はネガティブと見ました。
以上が大阪線一般列車の総括となります。
これまで、特急列車の恩恵が全くなかった五位堂駅に、朝夕時間帯を中心に一部特急列車が停車するようになります。
朝時間帯の大阪方面行き特急と、夕方時間帯の大阪方面からの特急が対象となります。
五位堂駅の特急停車化はダイヤ改正前より香芝市からお知らせが出ており、地方自治体からの請願によって実現に至りました。近年、特急誘導による快適な通勤通学や客単価の向上の傾向が出ていますが、この対象が五位堂駅にまで拡大したものと思われます。
ここで気になるのは、今回の特急五位堂駅停車化により、鶴橋〜五位堂間ノンストップの快速急行の扱いがどうなるかということです。停車駅が変わらないこと、特急に誘導したいことからも、一部の快速急行が急行や区間急行に格下げされる可能性が濃厚です(※)。
(※追記)改正後の時刻表を見ると、今改正での快速急行の目立った減便はなく、むしろ“据え置き状態”となりました。おそらく、五位堂駅の特急停車化は“一種の実験的要素”があり、特急の停車化によって、特急列車と快速急行の利用がどのように変わるのかを検証した上で、次回の改正でフィードバックするのではないかと思われます。
ここからは大阪線以外で気になる改正内容をピックアップします。
大阪線関連以外で衝撃を受けた改正内容がこちら。平日ダイヤで現行大和西大寺7:09始発の大阪難波行き特急を、天理→大和西大寺間を延長運行する形で、天理6:49始発の大阪難波行き特急として運行します。また、郡山駅にも停車(7:00発)し、天理・郡山から大阪方面への通勤通学の利便性向上を図ります。
これまで、天理線を走行する特急列車は、毎月25日の天理教関連で臨時特急(天理臨)が運行されるのみで、定期特急の運行はありませんでしたが、まさかの天理発の定期特急の設定に皆様衝撃を受けたことでしょう。
今回天理発、郡山停車の特急が設定された理由としては、
競合するJR大和路線の存在
が考えられます。
阪奈間の競合路線としてJR大和路線がありますが、近鉄郡山駅の少し離れた場所にJR郡山駅が位置しており、JR大和路線では快速列車に座席指定サービス”うれしート(改めSUWALOCA)”を設定されたり、通勤特急らくラクやまと号が設定されたりと、着席保証サービスが着々と整備されています。
一方で近鉄郡山駅には特急列車が停車せず、一般列車も基本的に京都方面への直通で、大阪方面へは大和西大寺駅での乗り換えがほぼ必須となっており、大阪方面のアクセスはJR優位となっていました。
その対抗策として、郡山停車の大阪難波行き特急を設定、併せて天理→大阪方面へはJRルートだと遠回りになってしまうため、天理発の特急列車を設定し、近鉄経由へのシフトを図ったものと思われます。
ちなみに、現行の大和西大寺7:09始発の大阪難波行き特急は、一般の汎用型特急車両ではなく、主に名阪甲特急用車両の80000系「ひのとり」での運行となっていますが、改正後はひのとり車両の天理線・橿原線定期乗り入れが実現するのでしょうか…?(※)
(※追記)改正後の時刻表により、天理発大阪難波行き特急は、“汎用特急車両”での運行となることが明らかになりました。まぁ、流石にひのとりを使用するのならもっと大々的にアピールするでしょうし、当初から“汎用特急車両”だろうなと予想していたので特に驚きや落胆はありません。
大阪難波〜奈良間を運行する“阪奈特急”と、京都〜奈良間を運行する“京奈特急”が共に増発となります。
阪奈特急は平日6本、土休日4本増発、京奈特急は平日4本、土休日2本増発されます。
阪奈特急は午前時間帯に大阪難波発奈良行き、午後時間帯に奈良発大阪難波行きが増発されることから、主に大阪方面からの奈良観光アクセスを強化するためと考えられます。
京奈特急は平日に午前・午後時間帯に1往復ずつ、土休日に午前時間帯に1往復の増発から、京都方面からの奈良観光アクセス、および奈良方面からの京都観光アクセス双方の強化を行うものと考えられます。
いかがでしたでしょうか?
今回は2026年ダイヤ改正関連から、主に近鉄大阪線を紹介しました!
区間急行新設とパターンダイヤ一新により、各区間の増便or減便で賛否両論分かれる改正内容となりました。
個人的に急行の鈍足化と区間準急との統合により、大阪方面への混雑激化が心配ではありますが、一方で本数や運行間隔、緩急接続駅の統一により分かりやすくなった部分もあるため、一概にネガティブとは言えないなと思います。
大阪線の大改革がどのようになるのか、注目していきましょう!
今回はここまでとなります。最後までご覧いただきありがとうございました!
近鉄ダイヤ変更プレスリリース