皆様、こんにちは。U5swです。
今回は、JR東日本の通勤型車両、E233系の房総地区に転用に関して説明します!
まず、E233系に関して簡単に説明します。
E233系は、JR東日本の首都圏エリアで活躍する通勤型車両、および近郊型車両の形式であり、各路線に合わせて1000両以上の車両が導入されている、JR東日本の顔とも言える形式です。主な導入線区は以下の通りで、
E233系の詳細に関しては、こちらの記事をご確認ください。
そんなE233系ですが、近年の情勢により各路線で運行本数の見直し等が行われたこともあり、一部線区・一部番台において余剰の編成が発生している状況が続いています。
ここからは各番台の状況について説明していきます!
昨年より待望のグリーン車を導入し、2025年3月改正で本格的にグリーン車サービスを開始、中央快速線の12両編成統一がなされたE233系0番台。
グリーン車サービス導入にあたり、従来の普通車は4号車に車内トイレを新設する改造を行ったり、これらの改造やグリーン車組込試運転で運用離脱編成が多数現れたことから、元々常磐緩行線と東京メトロ千代田線で活躍していた209系1000番台2編成を中央快速線用に転用し、予備車確保に充てていたりしていました(209系1000番台は2024年に引退済み)。
そんなアレコレ紆余曲折を経て、2025年3月改正よりグリーン車サービスを開始しましたが、209系1000番台に限らずE233系0番台の中でも余剰車が発生することとなりました。それが、
まず、トタH49編成ですが、当初はグリーン車組込の対象編成となっており、4号車に車内トイレを取り付ける改造工事も行われていました。しかし、改造期間中に中央快速線の分割編成運用が1運用削減されたことが影響してか、グリーン車の製造が当初予定の2両×58編成分から、2両×57編成分に2両分削減されました。
よって、トタH49編成がグリーン車組込の対象外編成となってしまい、他のT編成やH編成同様中央快速線での運用に就けなくなっていました。改正後は青梅線の立川〜青梅間のみ僅かながら残る10両編成の運用に充てられたり、臨時列車に使用されたりしていましたが、暫くして房総地区転用に向けての改造入場が行われました。
そして、2026年1月28日に、トタH49編成の6両編成側だった編成が、”マリC3編成”となり出場されました。
未だマリC2編成が出場していませんが、おそらくトタH49編成の4両編成側の編成に、後述するトタT71編成の中間車2両(モハユニット)を組み込んだ6両編成で出場するのではないかと予想しています。
次に、トタT71編成は、先述の209系1000番台と同様、“グリーン車組込に伴う離脱編成を補う予備車確保”を目的に製造された編成であり、製造年は“2020年”と、0番台の初期車が2006年に登場したことを考えると、14年ほど新しい新造車両であり、山手線のE235系よりも新しいE233系です。
このトタT71編成は、当初から他線区への転属を前提とした製造となっており、他の0番台のようにグリーン車組込を想定しておらず、車内トイレの設置も行われませんでした。当初の大方の予想としては、
“編成全てを京葉線の5000番台として転属させ、唯一残存している209系ケヨ34編成を置き換える”
ための編成と思われていました。しかし、現実は全く違う方向となり、
こういう形となりました。おそらくはコロナ禍によって各線区で車両の余剰が発生したことで、計画変更が生じ、本来の想定とは異なる活用方法になったと思われますが、あまりにも予想外な転用方法となりました。
その中でも特に予想外なのは、余剰の中間車のサハ2両が”廃車濃厚”と言われていることです。事実、房総転用のE233系は4両編成or6両編成で転用される可能性が高く、この場合どちらの中間車も全て”モハ車”で統一されるため、サハ車を活用する必要性がないのです。
しかしながら、トタT71編成は”2020年”に製造された極めて新しい編成であり、もし廃車されるとなれば、“実働僅か5年”という超超超短命な車両が誕生することとなります。
一般的に、鉄道用車両の減価償却年数は”13年”が目安と言われており、その年数を超えれば廃車にしても製造費の元は取れるという算段となりますが、その13年の半分にも満たない5年で廃車は、あまりにも勿体なさすぎますよね?
実際、過去に減価償却期間よりも短いスパンで廃車された車両もいくつかはありますが、それは事故による修繕不可な車両だったり、6ドア車や元山手線のE231系4600番台(ドア位置がイレギュラーな中間車)の余剰車といった、特殊な中間車であり他線区への転用が難しい車両だったため、この場合だと廃車はやむなしと言えますが、今回のT71編成のサハ車2両は他線区に転用が容易に行える“純粋な4ドア通勤型車両”なので、これは何かしらに転用しないと、いくらなんでも勿体無さすぎです。
目撃情報によると、既に行先表示器は撤去された状態となっているみたいですが…
なんとしてでもサハ車を活用したいというup主の意地(?)からも、色々な活用方法を考えてみましたが、個人的な活用方法を以下に記します。
最も活用方法として綺麗だと思うのが、0番台にある分割編成(8+4両)のH編成の内、互いに連結している先頭車2両(クハ車)を元トタT71編成のサハ車に差し替えることで、基本編成(12両貫通)化するという案です。これだと電動車と付随車の比率にも影響は出ませんし、元々0番台用の車両のため走行にも支障は出ません。
元々分割編成は末端区間における分割運用をこなす目的として導入されていますが、2025年改正時点、分割運用を行うのは、
のみとなっています。過去には、
といった様々な分割併合を行う列車が運行されていましたが、グリーン車組込に伴う12両編成化や、八高線・青梅線青梅以西のワンマン運転化等に伴い、これらの分割併合運用は立て続けに廃止されてしまい、今や河口湖乗り入れによる大月での分割併合しか見られなくなってしまいました。
よって、現在0番台の分割編成(H編成)は15編成所属していますが、仮に分割編成1編成を基本編成(T編成)化したとしても、現在の分割運用のニーズを考えると十分余裕があるのではないか?と思うわけです。
また、分割編成のデメリットとして、
“先頭車同士の連結によるデッドスペースが発生し、定員が少なくなってしまうこと”
が挙げられ、特にラッシュ時間帯を中心に大混雑する中央快速線にとっては、分割編成1編成を基本編成1編成に差し替えるだけでも大きいのではないかと考えます。
では、置き換えるクハ車はどう活用するつもりなのか?これも簡単で、
6両編成1本を組み替える際、置き換えたクハ車を活用して4両編成2本を組成する
これで解決できます。今後房総転属のE233系が出てくる中で、4両編成の車両もじきに登場してくると考えると、こういう形で組み換えを行うことで、廃車する車両を減らし、それぞれの場所で有効活用することができるわけです。
よく踏切事故や脱線事故において、特定の車両だけ事故による損傷が激しく、工場における修繕が不可、あるいは工事にコストがかかってしまうことから、事故廃車となってしまうケースがあります(E233系も過去に1000番台1編成が脱線事故により事故廃車となっています)。
そうなった場合、基本的に車両メーカーが代替新造を行なって輸送し、新しいものに取り替えて復活するという事例がほとんどですが、もし今後このような事故が発生した場合に、
代替新造を行わずに余っていたサハ車を組み込んで復帰させる
という手法を取ることで、製造コストの削減や組み替えの時期短縮に繋げることができます。丁度経年も浅いですからね。
但し、いつどこで起きるかわからないということ、サハ車でありモハ車ではないことなど、色々懸念事項は多く、できそうでそう簡単にできない事例だと思いますので、あくまでも可能性が低いという前提で提示します。
最後に、動力のないサハ車から、動力のあるモハ車に改造し、他編成に組み込むというある意味”ウルトラC”的な案を考えましたが、これまでのJR東日本の車両において、元々サハ車だった車両をモハ化する電装化改造をした経歴を聞いたことがなく、やるにしてもコストや手間がかかるので、可能性は極めて低いと提示します。
そんなこんなで房総地区転用のE233系が続々と現れていますが、気になる仕様はどうなっているのでしょうか?複数の目撃情報によると、
その中でも1番ビックリだったのは、車内案内表示器が従来のLCDからLEDへまさかの退化をしてしまったということです。これまで近郊形車両の3000番台を除きLCDを採用していたE233系において、房総転用車はまさかのLEDにグレードダウンされていることに衝撃を受けました…
房総という、首都圏でも地方な場所での活用のため、コストダウンを図ったものと思われますし、既存の209系と比較すると、1段LEDから2段LEDに若干進化します。但し、内房線・外房線・成田線・総武本線で並行して活躍するE235系1000番台はLCDですし、内房線・外房線の末端と鹿島線用に新製投入されたE131系0番台ですらLCDを採用しているのに、転用されたE233系がLEDなのは、少し不遇と思われても仕方ないでしょう。
大船と大宮の間をひたすら走り続けてきた1000番台ですが、コロナ禍の影響もあってか、2022年3月改正時点で運用が削減され、余剰車が発生している状況です。
そんな中、2025年11月21日に、サイ103編成(10両編成1本)が京葉車両センターに転属し、ケヨ103編成になったことが明らかとなりました。
また、サイ101編成、サイ102編成の10両編成2本に関しても、同様に京葉車両センターに転属し、ケヨ101編成、ケヨ102編成として京葉線用の5000番台と共に活躍していくことが言われています。
転属に際し、京浜東北線のラインカラーであるブルーから、京葉線のラインカラーであるワインレッドへ帯色が変更されています。
同じ千葉の路線とはいえ、房総地区用ではなく京葉線用に転用された1000番台ですが、京葉線の車両不足問題が起こっているわけではありません。転用理由として1番有力なのは、
1000番台の10両貫通編成を京葉線に転用させ、玉突きで5000番台の6+4両分割編成を房総地区用に転用させるため
と予想しています。京葉線の5000番台にも6+4両の分割編成が4編成存在しており、朝夕時間帯に運行されている、東金線経由の成東発着と外房線の上総一ノ宮発着の多層建て列車(通称:なるかず運用)を運行し、誉田駅で分割併合を行い、京葉線経由で東京駅へ向かうために配置されています。
しかし、なるかず運用は極めて少ない運用であること、将来的な京葉線でのホームドア設置を見込んで、一部ドア位置の異なる分割編成を廃止し、京葉線用のE233系を”10両貫通編成”に統一する狙いがあるのではないかと考えています。
よって、10両貫通編成で余剰車の1000番台を持ってきて、玉突きで5000番台の分割編成を房総地区用に転用させれば、複雑な組替等を行わずに配置転換することが可能です。
但し、京葉線の分割編成をなくすということは、なるかず運用も廃止されることは避けられないため、そこをどうするのかという問題が出てきます。都心方面へ通勤される方のことを考えると、安易に廃止できないのも頷けますが、近年は合理化が進んでいることもあり、需要があっても廃止にするケースも珍しくはありません。今後の行方や如何に。
E233系全体で1番最初に他線区への転用が実現した編成が、8500番台のナハN36編成です。この車両は落成当初は、主に青梅線や五日市線でのみ活躍する0番台青編成のトタ青670編成として活躍していました。しかし、同線区における減便により余剰が発生したこと、併せて南武線に1編成残存していた209系を置き換えるために、南武線向けに転用改造がなされ、2017年より南武線の8500番台として活躍を行ってきました。
0番台のみの特徴だった、運行番号表示器が種別行先表示とまとまって表示していたこと(他の番台は運行番号表示器が前面窓左下に表示)や、電気連結器を撤去せず据え置いていたこと、ドア横の半自動ボタンがついていたことから、8000番台との判別は容易に行えていた”唯一無二”の存在でした。
しかし、2025年3月改正より、南武線全線でワンマン運転が開始されましたが、このナハN36編成のみワンマン運転対応改造工事が施工されないまま放置され、ワンマン運転開始と同時に南武線の定期運用から離脱することとなりました…
そして、このナハN36編成も、じきに房総地区向けに転用改造がなされるものと推測します。6両編成であること、元から半自動ボタンが付いていること等を踏まえると、転用には最適な編成と言えるでしょう。
以上、続々と房総転用のE233系の動きが本格化している中で、置き換えの対象となっている209系の今後の行方はどうなるのでしょうか?
元々全ての車両が京浜東北線・根岸線で活躍していた車両であり、登場から30年前後が経過している房総の209系。既に一部編成には廃車も発生していますが、順当に廃車される以外の選択肢として、
伊豆急行に譲渡される
可能性が高いです。実際、2021年に元マリC601編成と元マリC609編成が、4両編成に短縮の上、伊豆急行に譲渡され伊豆急3000系として新たに活躍を始めています。
ところで、伊豆急行には3000系(元209系)よりも更に古い、元東急8000系こと伊豆急8000系が未だ普通列車の主力車両として活躍を続けていますが、既に製造から50年ほど経過しており、老朽化が進行していることから、伊豆急に譲渡された3000系で8000系を順次置き換える動きをとっており、今後も209系を譲渡してもらいつつ、8000系の置き換えを進める予定とされています。
従って、E233系の房総地区転用は、ただ単純に209系を置き換えるだけでなく、置き換えた209系を伊豆急に譲渡し、伊豆急8000系の置き換えに充てるためとも言えます。
いかがでしたでしょうか?
今回はE233系の房総地区転用に関する動きをまとめました!
既に転用改造された編成も現れており、いよいよ本格的な房総地区での運用に入ることとなりそうですが、今後E233系全体でどのような動きを見せるのか、目が離せませんね!
今回はここまでとなります。最後までご覧いただきありがとうございました!