【大手私鉄が!?】西武の車両導入計画が衝撃すぎたので解説!

鉄道
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皆様、こんにちは。U5swです。

今回は、先日発表された西武鉄道の車両導入計画に関して説明していきます!

今回発表された計画とは?

2022年5月12日に西武グループが発表された中期経営計画(2021〜2023年度)の進捗状況により、西武鉄道の今後の車両導入計画の詳細が明らかとなりました。

2022年度は西武40000系を3編成増備へ

増備が続く西武40000系(50番台)。

2017年にデビューした最新通勤型車両の40000系。ここまで、地下鉄直通用の座席指定列車「S-TRAIN」、および西武新宿→拝島間を結ぶ座席指定列車「拝島ライナー」と一般通勤列車の併用のため導入されたデュアルシートタイプの0番台が6編成と、地下鉄直通用の一般通勤型列車専用で導入されたロングシートタイプの50番台が7編成が西武線、および相互直通先で活躍しています。

この40000系ですが、2022年度は新たに3編成を導入します。

この3編成に関しては、ここまでにライナー列車の拡充に関する情報が出回っていないため、ロングシートタイプの50番台が3編成導入されるとみていいでしょう。

私見ですが、この3編成の導入目的は2つあると考えられ、

  1. 2000系の置き換えを行うため<確定>
  2. 池袋線系統の10両固定編成を地下鉄直通車に統一するため<微妙?>

2000系の置き換えを行うため

西武2000系。

西武鉄道では、他の関東の大手私鉄と比較して、旧型車両の割合が多く、現在もほとんどの路線で活躍を続けています。

この2000系も旧型車両の1つであり、4扉の通勤型車両で池袋、新宿口でも活躍を続けている車両で、西武鉄道の特徴の1つである「黄色一色の車両」として親しまれています。

しかし、登場から3~40年経っていることもあり、老朽化が進行していることから、続々と廃車が進んでいます。

今回の40000系の導入で、更に車両の世代交代を進めることとなり、同じ4扉の2000系が対象となることでしょう。

池袋線系統の10両固定編成を地下鉄直通車に統一するため

実現性が高いかは微妙ですが、池袋線の通勤型車両の内、10両固定編成の車両を地下鉄直通対応車両に統一する可能性があると考えています。

2022年5月現在の西武車の内、地下鉄直通対応車両(有楽町線、副都心線、東急東横線、みなとみらい線乗り入れ対応車両)は以下の通り。

  • 6000系<10両固定編成、6103F~6117F、6151F~6158Fの23編成>
  • 40000系<10両固定編成、40101F~40106F(内2編成は拝島ライナー用で新宿線運用)、40151F~40157Fの13編成>

また、2022年5月現在の西武車の内、池袋線所属の地上専用車で10両固定編成なのは、

  • 20000系→20101F、20104F、20107Fの3編成のみ

となっています。

地下鉄直通非対応の西武20000系。

すなわち、今回導入する40000系3編成を全て池袋線所属にし、残っている20000系を全て新宿線系統に玉突き転属させる形で2000系を置き換えれば、池袋線の10両固定編成を全て地下鉄直通対応車両に統一させることができます。

統一によって得られるメリットは、「ダイヤ乱れ等が発生した際に、柔軟に運用に入れやすい」ということです。

西武池袋線は先述の通り相互直通路線が多く、ダイヤ乱れの影響を受けやすい路線となっています。特に、西武有楽町線の小竹向原〜練馬間は運転見合わせになることが多いです。

そのため、運転再開やダイヤ乱れを解消させるために、地上運用も直通運用どちらにも対応できる編成を揃えれば、柔軟に車両をやり繰りすることができます。

世代交代に他社の車両を譲渡? 大手私鉄では異例の置き換え

ここまで、西武40000系の新造に関して述べましたが、新型車両で旧型車両を置き換えるのは大手私鉄では当たり前のこととなっています。

しかし、西武では、40000系の新造に加えて、

「サステナ車両の導入」を打ち出しているとのことです。

「サステナ車両」というのは、「無塗装車体、VVVFインバーター制御車両等の他社からの譲受車両を西武鉄道独自の呼称として定義」した車両のことです。

すなわち、「西武鉄道以外で活躍してきたJRや大手私鉄の車両を、西武の車両として譲渡してもらう」とのことです。

他社への車両の譲渡は、基本的に大手私鉄やJRの車両を、地方の中小私鉄や第3セクターに譲渡するのが定番であり、西武鉄道も過去に西武で活躍した車両を近江鉄道や三岐鉄道、富山地方鉄道、流鉄といった地方の私鉄に譲渡しています。

しかし、今回はJRや他の大手私鉄の車両を譲渡”してもらう”形をとることとなります。これは西武鉄道に限らず、JRや大手私鉄では通常実現しない「異例なケース」となっています。

サステナ車両の導入のニュースはこちら↓

西武が中古車両の導入を視野に…鉄道事業の固定費削減などを推進(レスポンス) - Yahoo!ニュース
西武ホールディングス(西武HD)は5月12日に発表した「2022年3月期 決算実績概況 および『西武グループ中期経営計画(2021~2023年度)』の進捗」において、他社の車両を譲受する方針を明らか

サステナ車両の導入に至った理由

ではなぜ、大手私鉄の西武が他社の車両を譲渡してもらうこととなったのでしょうか?その理由としては、以下のことが考えられます。

  • 新型感染症等による経営の悪化により、新型車両を製造できる余裕がなくなったため
  • 旧型車両の老朽化や部品調達が困難なことから、置き換えが急務なため

新型感染症等による経営の悪化により、新型車両を製造できる余裕がなくなったため

毎度毎度の決まり文句感が否めませんが、新型感染症による経営の悪化が影響していることが挙げられます。西武鉄道は大手私鉄の中でも赤字額が大きく、厳しい経営を強いられているのが現状です。

JR東日本と関東大手私鉄の純利益額を見ると、西武が私鉄ワーストとなってしまっている。

このことから、コストが高くついてしまう新型車両の導入が少数派にとどめざるを得ないことがわかります。最近の車両はLCD(液晶ディスプレイ)といった最新の機器や設備を有していることもあって、製造費が高くついていることもあって、一気に大量増備するのは厳しくなっているようです。

旧型車両の老朽化や部品調達が困難なことから、置き換えが急務なため

新型車両を一気に導入できないとなると、既存の車両をなんとか改造してでも延命させて走らせる必要があります。

西武鉄道では先述した2000系以外にも、多摩川線や狭山線で活躍している101系、池袋線や秩父線で活躍している4000系など、未だ古い車両が多く活躍しています。

しかし、登場から長年使用されている車両こそ、老朽化が激しかったり、旧型の部品の製造が終了して調達ができなかったり、新型車両と比較して消費電力が大きかったりと、このまま走り続けるのにもあまりメリットがないというのが現状です。

経営が悪化して新型車両の導入が難しくなったとはいえ、上記の旧型車両の課題から、置き換えはすぐに行わなければならない現状となってしまっています。

導入するサステナ車両と、導入先の候補を考えてみた。

以上のことから、他社から車両を譲渡してもらうという計画が出てきましたが、果たしてどのようなサステナ車両を導入し、どの線区で活躍させるのか?以下に考えられる候補を挙げてみました。

東京臨海高速鉄道70-000形→可能性高い

りんかい線の70-000形。

大崎〜新木場間を結ぶ東京臨海高速鉄道りんかい線の主力車両で、1995年から2004年にかけて製造された70-000形がまず候補に挙がります。この車両は、JR東日本の209系をベースに製造されました。

こちらの車両は製造から25年以上が経過したことを踏まえて、2024年に新型車両に置き換えることが既に発表されています。

りんかい線、2024年導入予定の新型は拡幅車体か 車両床面も50ミリ低く | 鉄道ニュース | 鉄道チャンネル
東京臨海高速鉄道は2022年3月31日(木)、「中期経営計画2022」を発表した。 これまでの取り組みを継続・発展させつつも、新型コロナウイルス禍における経営環境の変化に対応してい

これにより、70-000形はりんかい線での役目を終えることとなりますが、全編成が機器更新を1度行なっていること、りんかい線開業時は4両編成や6両編成で運行されていたこともあり、編成短縮による西武への譲渡を行うのに適していると考えています。

導入線区に関しては、西武鉄道の中で唯一独立している西武多摩川線が有力と考えています。この路線では、3ドア4両編成の新101系という旧型車両が使用されており、この車両は置き換えの対象となっています。

西武新101系。

また、JR中央線の武蔵境駅に連絡線が設置されており、多摩川線の車両が全般検査を行う際は、武蔵境駅の連絡線から中央線、武蔵野線を経由して、新秋津駅のJRと西武の授受線を経由し、小手指および武蔵丘の検車区に輸送されます(JR線内は、機関車に連結された状態で移動)。

よって、JR線と直通運転を行なっており、かつJR209系をベースとした70-000形を多摩川線に導入することで、西武に所属しつつもJRの保安装置を積んだままにしておくことで、JR線内を自走で回送することができ、機関車手配の手間が減ります。

加えて、これは個人的な願望でもありますが、西武多摩川線の車両の検査等をJRの豊田車両センターや武蔵小金井の派出所に委託させた方が、回送の手間が省けていいのかなと思います。現状、中央線に209系1000番台が所属しているのと、JRに準じた仕様の車両はJRで検査するのが手っ取り早いと考えています。

まぁ、車両区に余裕があればという話ですが…

都営6300形→個人的な最有力候補

都営6300形前期車。

1993年にデビューし、三田線の主力車両として活躍を続けてきた6300形。しかし、先日の5月14日より、後継車両の6500形がデビューし、6300形の内、前期車の13編成が置き換えられることが決定しています。

登場からもうすぐ30年が経とうとしていますが、この6300形前期車を西武に譲渡するのが個人的にぴったりだと考えています。

導入線区は国分寺〜東村山を結ぶ国分寺線が適していると考えています。国分寺線は現在、2000系の6両編成が主力として営業運行に就いています。先述の通り、2000系は旧型車両の1つであり、置き換えが進められている車両です。

国分寺線に6300形が適している理由として、

  • 6300形が6両編成で構成されているため、譲渡の際に編成組み換えを行う手間が省ける
  • マスコンが西武の車両と同様なT字型ワンハンドルマスコンのため、操作の習熟が容易になる
  • 4ドア車両のため、国分寺駅のホームドアに対応可能
  • ワンマン運転に対応しているため、将来的な国分寺線のワンマン運転の実現が容易になる

置き換えられる6300形は13編成あるため、国分寺線で使用する分には全く問題ないと言えます。ただし、廃車解体の入札が既に行われており、100%実現に至るかは不明です。

JR東日本209系→現状可能性は低いが今後の展開ではあり得るかも?

房総地区の209系。

平成初期から中期にかけて製造されたJR東日本の通勤型車両209系。その中でも房総地区の2000番台、および2100番台が候補に挙がってきます。

房総地区の209系は、元々京浜東北・根岸線で活躍していましたが、E233系1000番台の導入、および房総地区の113系および211系を置き換えるため、改造の上転属しました。

その後は房総地区の主力として活躍を続けてきましたが、2021年より房総地区の末端部、および鹿島線に新型車両のE131系が導入され、209系の一部車両が置き換えられることとなりました。

最近では房総地区の209系が伊豆急行に譲渡され、伊豆急3000系として第3の活躍を始めたことでも話題になりましたね。

そんな209系ですが、今後E131系の増備等が行われるとなると、さらに209系が置き換えられることとなります。そうなった際に、西武への譲渡も可能性の1つとして挙げられます。

もし譲渡されるとなると、導入線区は飯能〜西武秩父間を結ぶ池袋・秩父線の各駅停車になると思われます。この線区には、2ドア車両の4000系4両編成が使用されており、登場から30年以上経っている旧型車両が主力として活躍しています。

西武4000系。

上記の70-000形や都営6300形のように、明確な置き換えが発表されてはいませんが、房総地区の209系が譲渡の有力候補に挙げている理由としては、以下のことが考えられます。

  • 房総地区の209系にボックスシートがついているため、ボックスシートの4000系を置き換えるのにちょうど良い
  • 209系が4両編成を組成しているため、そのまま置き換えが可能
  • 電気連結器を搭載しているため、4両編成を2本繋げた8両編成での運行も可能
  • 車内トイレが完備されているため、増設工事等をせず転用が可能
  • 4ドアの車両のため、池袋線の池袋〜飯能間の運行にも対応可能

今後の房総地区の車両事情によりますが、簡単な改造で転用させることができるという意味でも、209系はサステナ車両の候補と言えるでしょう。

まとめ:どの車両が西武で活躍するのかが楽しみ。

いかがでしたでしょうか?

今回は西武鉄道の車両導入計画に関して説明しました!

従来通り新型車両は導入しつつも、鉄道の経営状況と旧型車両の置き換えを両立するために「サステナ車両」の譲渡という取り組みを行おうとしている西武鉄道。この車両の置き換えは、西武鉄道をキッカケに他の大手私鉄やJRでも行われる可能性はあるでしょう。

今後の車両の動きに注目していきましょう!

今回はここまでとなります!最後までご覧いただきありがとうございました!

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