皆様、こんにちは。U5swです。
今回は、東京の渋谷と神奈川の横浜、元町・中華街を結ぶ、東急東横線、みなとみらい線に関して説明します!
東急東横線は元々渋谷〜桜木町間を結ぶ路線でしたが、2004年にみなとみらい線が開業することを受けて、横浜〜桜木町間を廃止、東白楽〜反町間で地上から地下に入り、反町駅と横浜駅を地下化した上で、みなとみらい線との相互直通運転を開始しました。
その後、2013年3月に東京メトロ副都心線との相互直通運転を開始するにあたって、渋谷〜代官山間で地上から地下に入り、渋谷駅を副都心線が開業時から使用していたホームに直結させ、副都心線、および西武池袋線、東武東上線との相互直通運転を開始しました。一方で、中目黒駅から北千住駅まで乗り入れていた、東京メトロ日比谷線との相互直通運転を終了しました。
そして、2023年3月に東急新横浜線および相鉄新横浜線(新横浜〜羽沢横浜国大間)が開業し、東横線の日吉から新横浜線に直通し、新横浜駅、そして相鉄線との相互直通運転を開始しました。
東急東横線とみなとみらい線は、基本的に横浜駅を通る列車はそのまま相互直通運転を行います(早朝、深夜の一部便は横浜駅を起終点とする列車がアリ)。また、横浜駅での乗務員交代はなく、全て東急の乗務員が元町・中華街まで担当します。
東急東横線、みなとみらい線には以下の5つの種別が運行されています。
2017年のダイヤ改正で新設された、東急、横浜高速で初めての座席指定列車です。平日のS-TRAINは小手指、所沢〜豊洲間を結ぶ有楽町線用の座席指定列車となるため、東横線、みなとみらい線では運行されません。
ロングシートとクロスシートを切り替えられる「デュアルシート」を搭載した西武40000系0番台が専属で使用され、クロスシート状態で運行されます。停車駅は以下の通り。
西武秩父、飯能、入間市、所沢、石神井公園、池袋(副都心線、両方向降車専用)、新宿三丁目、渋谷、自由が丘、横浜(元町・中華街行きは降車専用、西武秩父・飯能・所沢行きは乗車専用)、みなとみらい(横浜と同様)、元町・中華街
停車駅がかなり限定されていますが、東急東横線内では運行上特急として走るため、中目黒駅、武蔵小杉駅、菊名駅は運転停車を行います。
また、東京メトロと西武の境界駅であり、乗務員交代を必要とする小竹向原駅、および信号保安装置の切り替え(ATC⇄ATS)を必要とする練馬駅でも運転停車を行います。
乗車には乗車券の他に座席指定券が必要です。東急、横浜高速から乗車する場合は自動券売機で購入するか、西武鉄道のチケットレスサービスで購入します。料金は以下の通り(2024年現在)。
横浜や中華街、副都心、秩父などお出かけや観光に特化した列車ですが、本数が少ないのと、有料列車であることから、東横線、みなとみらい線内での利用者はそこまで多くありません。
乗車券のみで利用できる最速達列車です。「東横特急」という愛称がついており、東横線内では自動放送でも案内されます。停車駅は以下の通り。
渋谷、中目黒、自由が丘、武蔵小杉、菊名、横浜、みなとみらい、元町・中華街
運行開始当初は中目黒駅を通過していましたが、2003年に停車するようになりました。その後、2013年の副都心線直通開始を受けて、副都心線を急行、西武線を快速急行、東武線を普通として小手指、飯能、川越市といった埼玉県西部まで進出するようになりました。
その後、2016年3月のダイヤ改正において、東武東上線直通の列車を普通から急行に格上げすることと、会社の境界駅(渋谷、小竹向原、和光市)で種別変更を行う関係から、利用者を混乱させてしまっていたことを受けて、以下の条件で運行させる車両に「Fライナー」という愛称がつけられました。
このFライナーは主に日中時間帯に運行されます。1つでも条件が揃わない場合は、「特急」として案内されます。
※2023年3月のダイヤ改正において、東武東上線内のFライナーの種別が急行から快速急行になりました。
東横線・みなとみらい線内は全ての駅で先着し、ほとんどの列車が自由が丘駅・菊名駅で先行の各駅停車と緩急接続を行います(一部列車は祐天寺駅や元住吉駅で各駅停車を追い抜く場合アリ)。また、半数が渋谷駅で各駅停車(ごく一部は急行)と緩急接続を行います。
平日のラッシュ時間帯に、特急に代わって運行される速達種別です。発車案内板や車両の種別表示器には「通特」と略されます。停車駅は以下の通り。
渋谷、中目黒、自由が丘、武蔵小杉、日吉、菊名、横浜、みなとみらい、馬車道、日本大通り、元町・中華街
特急の停車駅に日吉駅、馬車道駅、日本大通り駅が追加されています。副都心線直通運転開始後は、副都心線内を主に通勤急行or急行として運行しています。
東横線・みなとみらい線内は全ての駅で先着し、ほとんどの列車が自由が丘駅・菊名駅で先行の各駅停車と緩急接続を行います(一部列車は祐天寺駅や元住吉駅で各駅停車を追い抜く場合アリ)。また、半数が渋谷駅で各駅停車(ごく一部は急行)と緩急接続を行います。
昔から運行されている準速達種別です。停車駅は以下の通り。
渋谷、中目黒、学芸大学、自由が丘、田園調布、多摩川、武蔵小杉、日吉、綱島、菊名、横浜、みなとみらい、馬車道、日本大通り、元町・中華街
2000年に新規で多摩川駅に停まるようになってからは、現在に至ります。菊名〜横浜間以外は通過駅が0〜1駅しかないため「隔駅停車」とも言われています。副都心線直通運転開始後は、副都心線内を主に「各駅停車」として運行しています。
東横線・みなとみらい線内は全ての駅で先着し、ほとんどの列車が自由が丘駅・菊名駅で先行の各駅停車と緩急接続を行います(2023年3月より、日中時間帯の半数の急行が菊名駅のみ緩急接続を行うようになった。また、一部列車は祐天寺駅や元住吉駅で各駅停車を追い抜く場合アリ)。
2023年8月より、平日夕夜間帯において、渋谷→元町・中華街間を走行する一部の急行が、10両編成の内2両(4・5号車)を座席指定車両にするサービス(Qシート)が始まりました。この運用に関しては、東急5050系4000番台のQシート車両連結編成が専属で運用に就いています。
2023年3月の“相鉄・東急直通線”開業により、東横線の日吉駅から新横浜線に直通し、新横浜駅、そして相鉄線へ直通する列車が誕生しました。東横線から新横浜・相鉄線へ直通する列車は全て「急行」で運行(一部日吉始発があるが、東横線車両で運行する場合は「急行」で案内)します。この系統の停車駅は以下の通り。
渋谷、中目黒、学芸大学、自由が丘、田園調布、多摩川、武蔵小杉、日吉、新綱島、新横浜
東横線・新横浜線内は基本的に全ての駅で先着(但し、土休日の下り1本のみ、自由が丘駅でS-TRAIN2号を待避)します。この系統は元の菊名ローカルのスジを活用して運行しているため、各駅停車との自由が丘駅での緩急接続、および元住吉駅での追い抜きは行われません。上りのほとんどは、日吉で後続の各駅停車に乗換が可能です(各駅停車→急行の乗換は不可)。
但し、平日朝ラッシュ上り列車と夕方の下りの一部列車は自由が丘駅での各駅停車の緩急接続が行われており、平日・土休日の日中を除くほとんどの列車は、祐天寺駅で先行の各駅停車を追い抜きます。
定番の各駅停車です。副都心線との直通開始前までは、東横線、みなとみらい線を走る列車は全て8両編成(日比谷線の車両含む)であり、各駅停車のみ停車する駅では10両編成対応がされなかったため、全て8両編成の車両が使用されます。副都心線開業後、直通列車は副都心線内を「各駅停車」として運行されます。
東急東横線、みなとみらい線は、渋谷駅から先、東京メトロ副都心線に乗り入れており、その先、小竹向原駅で西武池袋線(有楽町線)、和光市駅で東武東上線に乗り入れています。一方で、日吉駅で新横浜線に乗り入れ、新横浜駅を経由し、相鉄線に乗り入れています。
よって、6社の鉄道会社と相互直通運転を行う、全国的にもダイナミックな運行を行なっており、自社車両を含めて非常に多くの種類の車両が乗り入れる面白い路線です。2024年現在における使用車両は、
と大きく分けて10種類の車両が活躍しています。
東急東横線の主力車両です。JR東日本のE231系をベースとし、東横線の旧型車両を置き換えました。その後、副都心線との直通運転に備えて、田園都市線で走る予定だった5000系の一部編成を東横線に転属させたり、10両編成用の4000番台が製造され、現在に至ります。
8両編成は急行,各駅停車で、10両編成は特急,通勤特急,急行で運行されます。東横線、みなとみらい線内では、8両編成はほとんどがこの形式の車両で、10両編成は優等列車や相鉄線直通列車を中心に運行しています。
2022年より、東横線に座席指定車両Qシートの導入が発表され、8両編成から10両編成へ増結する編成の増結中間車2両分がQシート車両として新造の上組み込まれ、営業運転を開始しました。その後、2023年8月に渋谷→元町・中華街間の急行の一部列車で、座席指定サービスの営業を開始しています。
みなとみらい線開業時に導入された車両です。東急5000系に準じた車両で、東急5050系よりも少し前に導入されています(Y511F~Y515F)。当初はY511F~Y516Fの6編成がありましたが、Y516Fが事故廃車となってしまい、代替車両として東急5050系5156FがY517Fとして横浜高速Y500系に編入されました。
外観やドアチャイム、座席のモケットなど差異はありますが、基本的に5000,5050系と共通しており、運用に関しても8両の東急車と共通運用を組んでいます。
8両編成のみで、東横線、みなとみらい線内は急行,各駅停車で使用されます。
※2024年4月までに、Y511F~Y515Fの5編成の運行番号表示器が白色化、行先表示器がフルカラーLED化されています。また、”元町・中華街”の行先を出す際に、横浜高速鉄道のマスコットキャラクター、”えむえむさん”が表示されるようになりました。
有楽町線開業時から活躍する大ベテランの車両です。10000系の導入時に一部が廃車、インドネシアに譲渡、8両編成化が行われましたが、ホームドアの対応工事等が行われ、副都心線でも活躍を広げ、2013年からは東急東横線、みなとみらい線にも進出しました。
しかし、2021年より後継車両の17000系がデビューしたことで、置き換えが始まりました。10両編成は2021年10月中に全編成が引退し、8両編成も2022年4月の7134Fを最後に全編成が引退しました。なお、7101Fのみ、有楽町線の新木場CRで乗務員研修用として残されています。
8両編成は急行,各駅停車で、10両編成は特急,通勤特急,急行で運行されていました。
副都心線の開業を見据えて導入された有楽町線、副都心線の主力車両です。丸い形の前面デザインが特徴です。10000系の導入で7000系の一部を置き換え、07系を東西線へ転出させました。
通常時は全て10両編成で、特急,通勤特急,急行で運行されます。特に特急や通勤特急はメトロ車の運用が多いため、主力としてよく活躍しています。
(2021.11時点)7000系8両車の廃車が進み、17000系8両車のデビューが遅れていたため、10000系10101F、10104F、10105Fが暫定で8両化していました。その後、17000系8両車がデビューしたことで、3編成とも10両編成に戻りました。
先述の7000系を置き換えるために導入された最新型車両です。2021年に入りまず10両編成が運行を開始し、10月には8両編成もデビューしました。8両編成は急行,各駅停車で運行予定、10両編成は特急,通勤特急,急行で運行されています。
有楽町線との乗り入れ用に製造された車両です。ステンレス車の0番台、アルミ車の50番台があり、それぞれ18編成、7編成が所属しています。
副都心線開業時にワンマン運転対応工事を施し、先頭の前面部が白色に塗られました(ただし、新宿・拝島線用の2編成はそのまま)。そして、2013年に東急東横線、みなとみらい線に進出しています。
東横線、みなとみらい線内では特急,通勤特急,急行で運行されています。
西武40000系の導入当初は、西武6000系が置き換え対象ではなく、暫くは直通対応編成が純増していましたが、2023年より、西武40000系の導入で西武6000系の一部編成が、直通対応機器を取り外し、池袋線系統から新宿線系統へ転属し、西武新宿線と拝島線での営業運行を行なっています。
2024年2月時点で新宿線系統へ転属した編成は4編成(6103F,6104F,6106F,6108F)となっており、今後も西武40000系の導入が継続されることから、ステンレス車の0番台を中心に新宿線系統への転属が増えると思われます。そのため、西武6000系が直通先で見られる確率は低くなっていくことでしょう。
(2024.4追記) ステンレス車の0番台内、新たに2編成(6105F,6107F)が地上専用車となりました。また、3月31日にアルミ車の50番台全8編成が揃って地下直出禁となり、地上専用車となりました。以上より、西武6000系の地下直対応車は9編成に激減しました。
2017年3月に運行開始された座席指定列車「S-TRAIN」の専用列車として0番台がデビューしました。「S-TRAIN」と新宿・拝島線の「拝島ライナー」運行時にはクロスシートで、その他の一般列車はロングシートで運行されるデュアルシートを備えており、私鉄の通勤型車両では異例の車内トイレが4号車に設置されています。座席指定列車では電源コンセントやドリンクホルダーといった設備も備わっています。
その後、2020年に一般型車両向けの50番台がデビューしました。0番台とは異なり、座席はオールロングシート、車内トイレや電源コンセントといった設備はありません。
0番台と50番台に共通する設備として「10号車先頭部のパートナーゾーン」です。これは車椅子、ベビーカーの利用者が快適に利用するために設けられました(また、ラッシュ時の混雑対策にも有効)。そのため、S-TRAIN以外の東横線やみなとみらい線では、「座席の少ない車両」として案内しています。
0番台に関しては、土休日のS-TRAINの運用が基本(平日は有楽町線直通のS-TRAINとその間合い運用で乗り入れることが少ない)ですが、極稀に特急,通勤特急,急行の運用に就くこともあります。50番台に関しては、特急,通勤特急,急行で運行されます。増備によって、東横線・みなとみらい線内での運行も日常的になりました。
東急東横線、みなとみらい線内で活躍する唯一の非インバータ制御車両です。有楽町線乗り入れ車両としてデビュー後、副都心線開業時にワンマン対応工事含めたリニューアル改造がなされ、2013年に東急東横線、みなとみらい線に進出して現在に至ります。東横線、みなとみらい線内では特急,通勤特急,急行で運行されます。東武運用が少ないこと、9050系や50070型と共通運用を組んでいるため、日によっては中々乗り入れてこないこともあります。
2022年4月に東京メトロ7000系が引退したことで、東横線、みなとみらい線に乗り入れる最古参の車両はこの形式となりました。なお、2022年現在、置き換えられる予定はありません。
東武9000系のVVVFバージョンの車両で、東横線、みなとみらい線で走る唯一のGTO素子のインバータを搭載した車両です。編成数が2本しかないため中々見られない車両です。副都心線開業前の前身である有楽町新線(池袋〜小竹向原間)の開業によってデビューしました。
その後は9000系同様、副都心線開業時に大規模な改造がなされ、2013年に東急東横線、みなとみらい線に進出して現在に至ります。東横線、みなとみらい線内では特急,通勤特急,急行で運行されます。2編成と編成数が少ないため、中々出会うことが難しい車両となっています。
副都心線開業に合わせて導入された「東武50000系シリーズ」の1つです。フルカラーLEDの行先表示器を採用し、2013年に東急東横線、みなとみらい線に進出して現在に至ります。東横線、みなとみらい線内では、特急,通勤特急,急行で運行されます。東武運用が少なく、9000系および9050系と共通運用を組んでいるため、日によっては中々乗り入れてこないこともあります。
2023年3月の相鉄・東急直通線開業に伴う、東横線と相鉄線の相互直通運転対応車両として導入された車両です。直通線開業までは相鉄線内のみでの営業運行であり、開業後は東急東横線・新横浜線、および東京メトロ副都心線への乗り入れを開始しました。
基本的に渋谷〜新横浜間の直通急行のみに充当されるため、特急や通勤特急や、日吉〜元町・中華街間の急行の運行は代走時の運行に留まります。
使用車両がとても多く、記事がとても長くなってしまいましたが、ここまでとなります!
次回は運行パターンに関して解説していきます。記事はこちらから!
最後までご覧いただきましてありがとうございました!