【8両化、待避設備、直通運転…】東急目黒線に関して解説!

鉄道
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皆様、こんにちは。U5swです。

今回は東急目黒線に関して、現在と今後のことを中心に説明します!

東急目黒線とは?

東急目黒線は、東京都品川区の目黒駅から、神奈川県横浜市港北区の日吉駅までを結ぶ、総距離11.9kmの路線です。

元々は、目黒駅から多摩川駅(昔は多摩川園駅)を介し、現在の東急多摩川線を経由して蒲田駅までを結ぶ目蒲線として運行されていました。

しかし、2000年に田園調布〜武蔵小杉(当時)間を東横線のバイパス路線として機能させること、および目黒駅から東京メトロ南北線および都営三田線と相互直通運転を行うことから、多摩川駅で分断の上、目黒線に改称し、武蔵小杉駅まで伸ばすこととなりました。

その後、2008年に武蔵小杉〜日吉間が延伸し、現在に至ります。

目黒線として運行を開始した当初から、全列車ワンマン運転が行われており、全駅にホームドアも設置されています。

種別は急行各駅停車の2種類が共に終日にわたって運行されており、2021年1月現在、目黒線内で唯一待避設備を持つ武蔵小山駅では緩急接続が行われています。

また、一部時間帯を除き、ほとんどの列車が東京メトロ南北線、埼玉高速鉄道埼玉スタジアム線、都営三田線と相互直通運転を実施しており、それぞれ浦和美園駅、西高島平駅まで乗り入れています。

そんな目黒線が、大きな革命を起こそうとしている。

目黒線の説明を簡単に行いましたが、実はこの路線は現在、大きな革命を起こそうとしていることをご存知でしょうか?

次に、今後の目黒線にどんな革命が起こるのかに関して解説していきます!

①8両編成の車両が走れるようになる!

2000年の目黒線運行開始時からここまで、全て6両編成の車両によって運行されてきましたが、

今年より、「8両編成の車両」が走れるようになります!!!

首都圏基準だと、短い両数として扱われる6両編成の車両。沿線の開発も進んだこともあって、目黒線ではラッシュ時間帯に大混雑に悩まされるようにもなりました(南北線や三田線も同様の事象が発生している)。

さらに、来たる2023年3月開業予定の「相鉄・東急直通線」によって、相鉄線と相互直通運転を行うこととなっており、相鉄線では8両編成と10両編成しか運行されていないことから、相鉄線に合わせた両数の車両を走らせなければならなくなりました。

以上の2点から、8両編成に対応する工事が目黒線、およびその相互直通運転先で行われており、現在大詰めを迎えています。8両編成化によって、混雑の緩和が期待できます。

また、8両編成化に伴い、現在運行されている車両にも変化が訪れています。以下に該当形式と変化の詳細をまとめました。

  • 東急3000系→8両編成化用の新造中間車が続々出場中
  • 東急5080系→8両編成化用の新造中間車(一部6000系の中間車)が続々出場中
  • 東急3020系→一部の編成が8両編成を組成して試運転中(元々8両編成として新製も、6両編成に減車した上で運用に就いていた)
  • 東京メトロ9000系→8両編成化用の新造中間車が出場(初期車の8編成は増結対象外)
  • 都営6300形→前期車13編成は6500形への置き換えが決定。後期車24編成に関しては前期車の中間車組み込み等の噂はあるが、6両編成のまま据え置かれる可能性が高い。
  • 都営6500形→6300形前期車置き換え用、8両編成としてまもなくデビュー予定(現在、各線区で試運転を実施中)
  • 埼玉高速2000系→増結対象外
新製当初は8両編成として登場した東急3020系。

②奥沢駅に待避設備が新設!

①の8両編成化に関連する事項ではありますが、今回の革命で1番変化が起こる駅が「奥沢駅」です。

奥沢駅は、大岡山駅と田園調布駅の間にある駅で、駅横には電留線があり、早朝深夜には奥沢駅を始発or終着とする列車も設定されています。

その奥沢駅ですが、ホームの8両編成対応工事を施工すると共に、目黒方面行きの配線を大幅に変更し、従来の2番線を急行の通過線にし、当駅始発or終着用だった3番線を目黒方面行きの停車ホーム(待避線)にする大改造工事を施工しています。

待避線新設工事の様子。待避線の線路を敷設する工事が行われていることがわかる。2021年10月に撮影。

元々奥沢駅は、ホームの用地に余裕がなく、6両編成の車両がギリギリ停車できるほどでした。その駅に8両編成を停車するとなると、駅構内の配線図を大幅に変更せざるを得ませんでした。

2020年12月ごろの奥沢駅。1番線(右)はホーム2両分の延伸工事中。2番線(手前)は工事のため、一時的に停車位置を目黒方に移設するためのホームとホームドアが準備中だった。
2021年10月ごろの奥沢駅。1番線(手前)の延伸工事が完了している。2番線(奥)はホーム移設後の様子。

そこで、2番線を通過線に、3番線を待避線とする構造に変更することにより、8両編成が停車できるようにする(1番線は目黒方に2両分ホームを延長する形で対応)だけでなく、奥沢駅で各駅停車が急行の待避ができるようになります。

これにより、目黒方面行きのみとなりますが、各駅停車を待避できる駅が武蔵小山駅と奥沢駅の2駅となり、急行の所要時間を短縮することが可能となりました。

実際に2022年3月のダイヤ改正で、奥沢駅の待避設備を活用し、主に朝ラッシュ時に各駅停車が急行の待避を行うことで、急行の所要時間を3分ほど短縮する旨が記載されていましたので、朝ラッシュ時の急行の利便性がより増すこととなります。

③新横浜線の開業と相鉄線への直通!

前から申し上げている通り、もうすぐ相鉄・東急直通線が開業し、相鉄線との直通運転が行われることとなります。

最近、その開業月が2023年3月と正式に発表され、待望の開業まであと1年と迫ってきました。

直通線の開業により、新たに日吉駅から新綱島駅を経て新横浜駅へ至る「東急新横浜線」は、実質目黒線の延長区間と捉えることができ、開業後はほぼ半数の列車が新横浜駅まで乗り入れると思われます。

これにより、目黒線沿線から新横浜駅まで、途中東横線とJR横浜線への2度の乗り換えを強いられていたものが、一気に乗り換えなしで辿り着くことができ、東海道新幹線等へのアクセスが大幅に向上することとなります。

さらに、相鉄線への直通で西谷、二俣川、海老名、湘南台方面へといった、神奈川県圏央部へのアクセスも向上し、より強固な鉄道ネットワークが形成されることとなります。

現在、目黒線の車両に関しては、相鉄線の直通に向けて直通対応工事が施工されています。各形式の対応状況(2022年1月現在)は以下の通り。

  • 東急3000系→全編成が直通対応工事済(リニューアル工事も施工済)
  • 東急5080系→続々と直通対応工事施工中
  • 東急3020系→新製時から直通対応済
  • 東京メトロ9000系→進展なし。相鉄線には乗り入れない模様。
  • 都営6300形→進展なし。前期車13編成は6500形に置き換えられる。好奇車24編成も乗り入れの可能性は極めて低い。
  • 都営6500形→直通非対応の状態でデビュー予定。開業と共に相鉄線に乗り入れない可能性が高い。ただし準備工事は行われており、今後直通対応する可能性もある。
  • 埼玉高速2000系→進展なし。相鉄線には乗り入れない模様。
  • 相鉄21000系→新製時から直通対応済(21101Fが貸し出され、試運転を行なった模様)
相鉄直通対応工事が施工された東急3000系。
相鉄直通対応工事が続々行われている東急5080系。
昨年デビューした相鉄21000系。
もうすぐデビュー予定の都営6500形。相鉄直通はどうなる?

これにより、開業当初は東急車と相鉄車のみ相互直通運転の対象となり、今後の状況次第では都営車も乗り入れると思われます。一方、対象外の車両は新横浜駅までの乗り入れに留まるものと思われます。

また、直通対応工事の状況を見る限り、相鉄線に直通する列車のほとんどが三田線に直通し、東急車に限り、一部時間帯で南北線、埼玉高速線に乗り入れると考えています。

まとめ:目黒線も主要路線の仲間入りへ!

いかがでしたでしょうか?

今回は東急目黒線の現在とこれからの展望を中心に説明しました。

東急の主要路線といえば、東横線や田園都市線が思い浮かぶ方が多いと思われますが、今回紹介した3つの革命によって、目黒線も主要路線の仲間入りになることは間違いないと思われます。

今後の目黒線がどのように発展していくのか、期待していきましょう!

今回はここまでとなります!最後までご覧いただきありがとうございました!

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