【2023年度版】ひかり号の停車駅パターンを解説!

停車駅
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皆様、こんにちは。U5swです。

今回は東海道・山陽新幹線のひかり号の停車パターンを解説します!

速達と停車を両立したひかり号

“ひかり号”は、東海道新幹線の起点である東京駅から、山陽新幹線の終点である博多駅までで運行している、停車型の種別です。

基本的にのぞみ号の停車駅に+2〜4駅追加で停車し、地方都市の駅の需要を拾いつつ、一部駅を通過して最低限の速達性を確保する役割を担っています。

基本的に東海道新幹線の全区間、および山陽新幹線の新大阪〜岡山間での運行が中心となっており、ほとんどの時間帯で東京〜新大阪間の東海道新幹線完結のひかり号(以降、Tひかり号と案内)、東京〜岡山間の山陽新幹線直通のひかり号(以降、Sひかり号と案内)が毎時1本ずつ、東京〜新大阪間では毎時2本のひかり号を運行しています。

車両と各号車における座席の紹介

基本的な車両と座席配置

ひかり号の使用車両は、ほとんどの車両がJR東海およびJR西日本が保有するN700系、N700S系の16両編成となっています。座席の種類は普通車自由席、普通車指定席、グリーン車指定席の3種類が設けられており、その内、

  • 1~5号車:普通車自由席
  • 6,7,11~16号車:普通車指定席
  • 8~10号車:グリーン車指定席

但し、一部のひかり号には例外があります。その列車は以下の通り。

ひかり591号(新大阪始発博多行き)

ひかり591号は16両編成での運行ですが、座席の割り当てが異なります。

  • 1~6,15,16号車:普通車自由席
  • 7,11~14号車:普通車指定席
  • 8~10号車:グリーン車指定席

ひかり590号(新下関始発岡山行き)

ひかり590号は700系8両編成”レールスター車両”での運行となっており、座席の割り当ては以下の通りになります。

  • 1~5号車:普通車自由席
  • 6~8号車:普通車指定席
  • グリーン車はなし

臨時列車限定(新大阪〜博多間)

定期列車での設定はありませんが、山陽新幹線完結の臨時ひかり号が設定される場合、みずほ号やさくら号で使用されているN700系8両編成が使用されることがあります。N700系8両編成で運行される場合の座席の割り当ては以下の通りになります。

  • 1~3号車:普通車自由席
  • 4~8号車:普通車指定席(但し6号車は半室)
  • 6号車(半室):グリーン車指定席

ひかり号の停車駅まとめ

それでは、本題のひかり号の停車駅に関して解説します。運行パターンの都合上、先述のTひかり、Sひかり、その他のひかりの3部に分けて説明します。

列車によって停車駅がコロコロと変わっているため、法則がないイメージを持ちがちですが、以下の2つの決まりがあります。

  • 全てのひかり号が停車する駅(定期列車)
    • 東海道新幹線: 東京、品川、新横浜、名古屋、京都、新大阪
    • 山陽新幹線: 新大阪、新神戸、姫路、岡山、福山、広島、小倉、博多
  • 全てのひかり号が通過する駅
    • 東海道新幹線: 新富士、掛川、三河安城
    • 山陽新幹線: 厚狭

この決まりに沿って、ひかり号は運行されています。

Tひかり(東海道新幹線完結のひかり号)

まずはTひかりの停車駅パターンです。Tひかりが全列車停車する駅は以下の通り。

東京、品川、新横浜、名古屋、岐阜羽島、米原、京都、新大阪

のぞみ号の全列車停車駅に加え、岐阜羽島駅と米原駅に停車します。名古屋〜新大阪間を各駅に停車することにより、両駅の需要を拾うだけでなく、東京〜名古屋間のこだま号を補完する役割を担っています。

この停車駅に加えて、

小田原、豊橋のどちらか1駅に停車します。この選択停車は、小田原停車便→豊橋停車便→小田原停車便→豊橋停車便…と2時間ごとに1本のサイクルで停車しています。

該当列車は以下の通り。

下り(新大阪行き)が13本、上り(東京行き)が12本該当しており、その内、631号は小田原駅と豊橋駅の両駅に停車する以外は基本的にどちらかの選択停車となります。時間帯における偏りを防ぐため、小田原駅と豊橋駅は2時間毎に1本停車するようになっています。

Sひかり(山陽新幹線に直通するひかり号)

次にSひかりの停車パターンです。Sひかりが全列車停車する駅は以下の通り。

東京、品川、新横浜、静岡、浜松、名古屋、京都、新大阪、山陽新幹線内の各駅

Tひかりとは異なり、静岡県の2大都市である静岡駅と浜松駅に停車する代わりに、名古屋〜京都間はノンストップで運行します。また、山陽新幹線内は各駅に停車することで、日中時間帯の新大阪〜岡山間はこだま号の代替を果たしています。

また、一部のSひかりは、上記の停車駅に加えて、

熱海、三島のどちらか1駅に停車する列車もあります(但し、停車しない列車もあり)。

基本的に1時間に1本の運行であり、下り11本、上り11本の運行となっています。

その内、三島駅停車便は2時間に1本の割合で運行されており、下り5本、上り5本が停車します。また、熱海駅停車便はごくわずかであり、下り2本、上り3本のみの停車です。熱海駅と三島駅の両駅に停車しない便は下り4本、上り3本です。

また、基本的に岡山駅発着となっていますが、500号に限り広島駅始発となっています。この500号は岡山〜広島間も各駅に停車するため、広島→京都間で全ての駅に停車しており、全体の所要時間は5時間22分と、東京〜博多間を走行するのぞみ号よりも所要時間が長くなっています。

さらに、下りの501号と上りの502号は、新大阪〜岡山間を運行しない日が存在しており、東京〜新大阪間の運行のみになる場合があります。

その他のひかり号(TひかりとSひかりの混合etc…)

ここまでTひかりとSひかりという、停車駅のパターンに沿ったひかり号を紹介しましたが、朝や夜を中心に、これら2パターンの条件に沿わないひかり号がたくさん運行されているため、ここで一気に紹介していきます。

基本的にはTひかりとSひかりの混合がメインですが、一部は山陽新幹線に直通する列車も含まれています。

下り

朝時間帯には、山陽新幹線に直通するひかり号が3本運行されます。

まず、531号は定期のひかり号で唯一の博多行きです。名古屋始発で東海道新幹線内は各駅停車、山陽新幹線内はのぞみ号に準じた停車駅になっています。新神戸駅、岡山駅、広島駅、小倉駅と全列車が停車する駅に加え、一部ののぞみ号が停車する姫路駅と福山駅にも停車、更に、のぞみ号が停車する徳山駅と新山口駅を通過する代わりに、のぞみ号が停車しない新下関駅に停車するのがポイントです。早朝時間帯の運行ということもあり、博多駅まで先着する速達型です。

次に、533号は定期で唯一の新横浜始発です。首都圏、静岡から名古屋、京阪神まで1番早く到着する列車ですが、2023年のダイヤ改正において、新横浜始発の新大阪行きのぞみ491号が土曜、月曜限定で新たに運行されるようになり、小田原駅で待避を行うようになりました。

最後に、535号は名古屋始発で岡山駅まで途中通過するのは西明石駅のみであり、岡山→広島間で速達運転を行います。なお、2023年改正より、岡山→広島間は一部の日において運休扱いとなり、岡山行きとして運行される場合があります。その際、通過駅は西明石駅のみという”ほぼこだま号”と化してしまいます。

次に、夕方から夜にかけて運行されるひかり号ですが、東京駅を18~20時台に発車するひかり号の内、Sひかりの時間帯で運行されるひかり号は、新大阪止まりとなります。また、新横浜→名古屋間の途中停車駅はSひかりに準拠していますが(655号が熱海,静岡,浜松停車、659号が三島,静岡,浜松停車、661号が静岡停車、663号が静岡,浜松停車)、名古屋→新大阪間はTひかり同様各駅停車となるのがポイントです。これは、この時間帯のこだま号が毎時2本とも名古屋止まりになることの救済も兼ねているためです。

そして、東京駅を20~22時台に発車するひかり号は、名古屋行きとなり、選択停車駅は3本とも静岡駅、浜松駅、豊橋駅となっています。豊橋駅にも停車することで、首都圏から愛知東部のアクセスも確保しています。なお、665号は金曜と日曜のみの限定運行です。

上り

まず、名古屋6時台発のひかり号2本は名古屋始発で、下りの名古屋行き同様、豊橋駅、浜松駅、静岡駅に停車します。

次に新大阪6,7時台のひかり号3本は新大阪始発で、Tひかり同様名古屋駅まで各駅停車、名古屋→新横浜間はSひかりの停車駅で、浜松駅、静岡駅に停車します(640号は三島駅にも停車する)。

最後に、新大阪駅19,20時台に発車するひかり号も変則的な停車駅であり、664号は豊橋駅or小田原駅に停車しない代わりに浜松駅に停車、522号は浜松駅に停車しない代わりに豊橋駅に停車、666号は米原駅は停車するのに岐阜羽島駅は通過、浜松駅は通過するが静岡駅に停車、668号は浜松駅、静岡駅に加えて小田原駅にも停車するようになっています。

山陽新幹線のみ走るひかり号

最後に、山陽新幹線内のみを走るひかり号を紹介します。九州新幹線開業後大幅に減った山陽新幹線内のひかり号ですが、2023年改正では早朝、深夜に3本運行するのみとなっています。その3本は以下の通り。

下りは、早朝の591号のみとなっています。2023年のダイヤ改正から新たに新倉敷駅にも停車するようになったため、通過駅は新尾道駅と厚狭駅の僅か2駅しかない”ほぼこだま号”です。但し、早朝に運行されるため、途中駅で抜かれる列車は広島駅でのさくら号の1本のみとなっています。車両はN700系16両編成です。

上りは、早朝の590号と深夜の592号となっています。

まず590号ですが、元々は博多始発→小倉始発と始発駅が変わっていますが、2023年のダイヤ改正で新下関始発へ再度変更されました。また、通過駅はなんと厚狭駅のみの”究極のほぼこだま号”であり、もうこだま号でいいだろと声が挙がってもおかしくない列車です。この590号は、新山口駅で後続ののぞみ2号に接続を取っているため、下関駅、および新下関駅から広島、岡山、京阪神方面へ早く着けるようになっています。

ちなみに、車両は700系8両編成の”レールスター車両”であり、2023年改正で元ひかり592号がこだま号となったことにより、唯一のひかりレールスター号となっています(かつては下りの深夜にも新大阪始発博多行きのひかりレールスター593号が走っていたが、既に廃止されている)。かつて山陽新幹線のエースでもあったひかりレールスターが、風前の灯と化してしまいました…

次に、改正前は594号として運行していた新592号ですが、この列車はこの2本とは異なり、速達型タイプのひかり号となっています。選択停車駅は新山口駅、福山駅、姫路駅と準主要駅に停車し、途中どの列車に抜かれることもなく新大阪駅まで先着します。使用車両はN700系16両編成です。

まとめ: 停車駅は複雑だが、おおまかなパターンは存在する。

いかがでしたでしょうか?

今回は、2023年ダイヤ改正時点における、東海道・山陽新幹線のひかり号の停車駅パターンに関して説明しました。

基本的にはTひかりとSひかりの停車駅パターンに沿って運行されますが、細かく見ると何パターンにも分かれてて非常に複雑なのと、朝や夜になると例外パターンのひかり号がたくさん出てきており、とても複雑になります。大きく分類すると2つのパターンとその他に分かれますが、ひかり号を利用する際は、時刻や停車駅に細心の注意を払って利用するようにしましょう。

今回はここまでとなります。最後までご覧いただきありがとうございました!

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