皆様、こんにちは。U5swです。
今回は、2023年8月の運用開始から何かと話題となっている、東急東横線の座席指定サービス、”Qシート”の改革に関して、新たに情報が入ったためお伝えします。また、その情報を元に、今後起こり得るであろう車両面の変化に関する予想も紹介します。
Qシートの営業について簡単におさらい
東横線のQシートに関しては、過去の記事で何度も紹介していますので、手短に。
東横線のQシートは、平日夜時間帯の渋谷始発元町・中華街行きの急行5本(渋谷19:35発,20:05発,20:35発,21:05発,21:35発)で設定されており、10両編成の内4号車と5号車(渋谷方から4,5両目)に連結されています。乗車の際は乗車券に加えて座席指定料金500円を追加することで利用できます。
車両は東急5050系4000番台の4112F~4115Fが担当しています。
来る5月7日より、Qシートの営業時間と運用号車を変更
東急電鉄は4月24日に、東横線Qシートに関する5月7日からの変更内容をプレスリリースにて発表しました。
主な変更内容はこちら。
- 営業時間帯の拡大
- 運用号車の見直し
営業時間帯の拡大
まずは、”Qシート車両の営業時間帯の拡大”です。これまでは渋谷19:35発,20:05発,20:35発,21:05発,21:35発の5本で設定されていましたが、5月7日より、
渋谷18:35発,19:05発
この急行元町・中華街行き2本の列車を新たにQシート営業列車として設定することとなりました。これにより、Qシート営業列車は平日で1日7本の体制となります。
運行の都合上、新たに設定する2本も、”Qシート車両を連結した編成”で運行がなされていますが、帰宅時間帯の混雑のピークに重なることから、Qシートサービスの営業はなされず、ロングシートモードで運行されていました。
しかし、サービスを開始してから一向に利用率が伸びなかったことから、ピーク時間帯にもQシートサービスを展開することによって、混雑を避けてゆったりと帰宅したい方への利用促進を図るものと思われます。
ここからは私見ですが、以前投稿したQシートの利用を上げるための改善案において、
“ピーク時間帯にQシートサービスを展開することで、Qシートの利用価値が向上するのでは?”
と疑問を投げかけた上で、ピーク時間帯にもQシートサービスを行うことを提案していましたが、今回ようやく実現に至ることとなりました。
他社の有料座席サービスを見てても、ラッシュのピーク時間帯に、座って移動することができるサービスを提供することで、存在価値が向上するので、混雑のピークだからと妥協することなく当初から設定してほしかったなというのが本音ではあります。
サービス時間帯を前倒ししたことで、今後どういう効果が得られるのか、注目です。
運用号車の見直し
続いて、”運用号車の見直し”です。サービスを開始してからここまでは、4号車と5号車の“2両体制”でサービスを継続していましたが、5月7日より、
“5号車のみの1両体制”
に見直されることが発表されました。
なんと、サービス開始から僅か1年足らずで、Qシートサービス対象車両の減車に踏み切ることとなりました。減車の要因は勿論利用者が定着せず、1両だけにしても十分だということです。
ちなみに、サービス対象外となる4号車は、他の一般車両同様ロングシートモード固定での運用に入りますが、Qシート車両は車両の判別を容易にするため、外装が赤1色の特別塗装を纏っていますが、5月7日以降の4号車の外装はどうするのか、気になるところです。
ここからは私見ですが、このQシート車両を2両から1両にするということも、同じく改善案にて提案を出していたので、今回それが現実となり「やっぱりな…」という感想を抱きました。
正直、Qシート車両が新造され、導入が発表された時から、「Qシート2両は過剰じゃね?」という声も挙がっていましたし、Qシートに関する様々なキャンペーン(半額サービスやドリンク配布サービス等)を施しても、案の定利用客が定着しなかったことから、なるべくしてなったものだなと思っています。
ただ、Qシートサービスの時間帯を前倒ししたのであれば、新設した列車において、Qシート2両分の利用状況がどうなっていたのかは気になるところですが…
Qシート1両化の決定で、編成組替が現実味を帯びてきた…?
さて、Qシートサービスの車両が5号車の1両のみとなったことで、今後のQシート車両に関する可能性について、現実味を帯びてきたことがあります。それは、
“4112F~4115FのQシート車両1両分を、他の東急5050系4000番台の一般車1両分と交換する形で編成組替を行う”
ということです。これは、Qシートサービスを行わなくなる4号車(サハ4512~サハ4515)を、他の東急5050系4000番台の5号車と車両を交換することにより、Qシート車両を組み込んだ編成が、従来の4編成から8編成に倍増します。
この倍増により、現在Qシート組込編成専属運用が3運用あり、それを4編成で回しているタイトな状況を、8編成で回して余裕を持たせることができる他、将来的に渋谷始発ではなく、乗り入れ先の東京メトロ副都心線池袋始発or新宿三丁目始発でQシートサービスを営業できるようになる可能性も広がります(但し、実際にメトロがやるかどうかは分からない)。
東急東横線はあまりにも広大な直通ネットワークの一部を形成しており、遅延や運休が発生しやすい路線でもあることから、極力車両面における制約を最小限に留めたい現状からも、Qシート組込編成を増やしたいとは思うでしょうし、これまで東急では沢山の編成組替を実現してきた実績があるため、可能性は大いにあると考えられます。今後の編成の動向に注目しましょう。
組替の案に関する詳細、そして改善案全てに関する提案は、こちらの記事を参照願います↓
まとめ:苦戦を強いられる東横Qシート、この改革の吉凶やいかに。
いかがでしたでしょうか?
今回は東急東横線のQシートサービスに伴う改革内容に関して、私見と今後の予想を交えながら紹介しました!
サービス開始から未だに利用者の定着がイマイチで、あれこれとキャンペーンを実施しても上手くいかないことから、遂に対象列車の拡大とQシートサービス対象車両の減車を決断した東急電鉄。この改革は果たして吉と出るのか、凶と出るのか…
今回はここまでとなります。最後までご覧いただきありがとうございました!
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