【2024年春開業予定】北陸新幹線の敦賀延伸でどう変わる?

鉄道
この記事は約13分で読めます。

皆様、こんにちは。U5swです。

今回は、2024年の春に延伸開業する予定である、北陸新幹線の金沢〜敦賀間における新幹線と在来線がどのように変わるかを推測、説明していきます。

北陸新幹線のこれまでとこれからを簡単におさらい

1997年に、高崎〜長野間の開業が起源となり(当時は長野新幹線として開業)、その後2015年に長野〜金沢間が延伸開業し、名称も北陸新幹線として営業を続けています。

そして、2024年の春に、金沢〜敦賀間が新たに延伸開業し、北陸新幹線は高崎〜敦賀間を結ぶこととなります。また、上越新幹線に直通していることもあり、東京〜敦賀間が1本で繋がることとなり、これまで乗り換えを必要としていた首都圏と石川県南部、および福井県の都市を乗り換えなしで移動することができます。

最終的には、敦賀から京都、松井山手を経て、新大阪まで延伸する予定となっています。

金沢〜敦賀間で新規に開業する駅をおさらい

北陸新幹線新規開業ルートと新規停車駅、ならびに現在の北陸本線のルート

北陸新幹線の金沢〜敦賀間開業によって、新たな新幹線の駅も同時に開業することとなります。その一覧は以下の通り。

  • 小松駅<乗り換え路線:北陸本線(開業後はIRいしかわ鉄道の駅へ)>
  • 加賀温泉駅<乗り換え路線:北陸本線(開業後はIRいしかわ鉄道の駅へ)>
  • 芦原温泉駅<乗り換え路線:北陸本線(開業後はハピラインふくいの駅へ)>
  • 福井駅<乗り換え路線:北陸本線(開業後はハピラインふくいの駅へ)、越美北線、えちぜん鉄道、福井鉄道>
  • 越前たけふ駅
  • 敦賀駅<乗り換え路線:北陸本線(開業後敦賀以北はハピラインふくいの駅へ)、湖西線、小浜線>

北陸新幹線の現行の列車はどうなる?

敦賀延伸に向けて、現在運行されている列車にも当然変化が訪れることとなります。

まず、現在運行されている列車愛称とその役割を以下に示します。

大宮駅を発車するE7系。
  • かがやき号(東京〜金沢間):主要駅のみ停車する速達型タイプ
  • はくたか号(東京〜金沢間):東京〜上越妙高間で通過運転を行いつつ準主要駅に停車、上越妙高〜金沢間は各駅に停車する停車型タイプ
  • あさま号(東京〜長野間):東京〜長野間のみ運行を行い、各駅に停車(一部駅は通過あり)する停車型タイプ
  • つるぎ号(富山〜金沢間):元々旧北陸本線の富山〜金沢間を走るサンダーバード号およびしらさぎ号の運行区間短縮に伴う代替として設定されているシャトル型タイプ

この4種別のうち、東京〜長野間を運行するあさま号は、次回の延伸に深く関わらないため、あさま号を除く3種別における、延伸後の変化を予想しました。それは以下の通り。

  • かがやき号→金沢〜敦賀間も運行、延伸区間も速達運転(途中停車駅は福井のみ)
  • はくたか号→金沢〜敦賀間も運行、延伸区間も各駅停車
  • つるぎ号→金沢〜敦賀間も運行、延伸区間も各駅停車

まず、かがやき号に関しては、全区間において速達運転を行うものと予想されます。これは、現在の北陸本線のサンダーバード号において、停車駅の少ない速達型タイプの列車が走っており、新幹線開業時にかがやき号に役割が移行される可能性が高いと考えているからです。

次に、はくたか号つるぎ号に関しては、全区間において停車運転を行うものと予想されます。これは、現在の北陸本線のサンダーバード号の停車型タイプとしらさぎ号において、大半の列車の金沢〜敦賀間の途中停車駅が、

小松、加賀温泉、芦原温泉、福井、鯖江、武生

となっており、これらの停車駅は新幹線開業後、ほとんどが新幹線の駅にもなるため(鯖江と武生は越前たけふに一纏め)、はくたか号とつるぎ号が各駅停車として担うものと思われます(ただし、一部列車は一部駅を通過する可能性もある)。

北陸本線はどう変わる?

北陸本線の普通列車で使用される521系。

北陸新幹線の延伸開業によって、新幹線と並行に走る在来線、「北陸本線」にも大きな改革が施されます。

第3セクターに転換する区間がさらに拡大へ

現在、米原〜金沢間でJR西日本が運行している北陸本線は、元々は米原〜直江津間を結ぶ幹線として、北陸地区の輸送の大動脈としての役割を担っていました。

しかし、2015年の北陸新幹線の金沢延伸に伴い、新幹線と並行して走る金沢〜直江津間、および、JR東日本が運行していた信越本線の長野〜直江津間は、JRから経営分離が行われ、都道府県ごとの各自治体でそれぞれ運行を行う「第3セクター」の鉄道会社に移管されました。現在では、

  • 金沢〜倶利伽羅間(石川県区間)→IRいしかわ鉄道
  • 倶利伽羅〜市振間(富山県区間)→あいの風とやま鉄道
  • 市振〜直江津間(新潟県区間)→えちごトキめき鉄道

の3つの会社がそれぞれで運行を行なっています。

IRいしかわ鉄道の521系
あいの風とやま鉄道の521系。

そして、2024年の敦賀延伸によって、現在の北陸本線の敦賀〜金沢間も新たにJRから経営分離が行われ、第3セクターの路線として運行される見込みです。各区間における運行会社は以下のようになる予定。

  • 敦賀〜大聖寺間(福井県区間)→ハピラインふくい
  • 大聖寺〜金沢間(石川県区間)→IRいしかわ鉄道
ハピラインふくいに関する記事。

第3セクター化によって、地域輸送がメインとなり、新駅も設置へ。

北陸本線が各第3セクター会社に転換されると、それまで同区間で活躍してきた在来線特急は、新幹線に引き継ぐ形で運行を終了し、ほとんどが普通列車のみの運行となります。

実際、2015年3月の金沢延伸時に、北陸本線の金沢〜直江津間が第3セクターに転換された時は、

  • サンダーバード号→金沢〜富山、魚津間での運行を取りやめ
  • しらさぎ号→金沢〜富山間での運行を取りやめ
  • はくたか号(金沢〜越後湯沢間)→全区間で運行取りやめ、北陸新幹線に移行
  • 北越号(金沢〜新潟間)→全区間で運行取りやめ、北陸新幹線(金沢〜上越妙高間)としらゆき号(上越妙高〜新潟間)で代替
  • 寝台特急、寝台急行→全て廃止

という形で在来線特急は全て運行されなくなりました(ただし七尾線特急は除く)。

敦賀〜金沢間の在来線特急の今後に関しては、次節で詳しく紹介しています。

金沢〜直江津間同様、敦賀〜金沢間も在来線特急は新幹線に移行され、取りやめとなることは確実となり、普通列車のみの運行に変わります。同時に、この区間は地域輸送を主体とした運行に切り替わります。

地域輸送が主体となると、より利用者が便利に路線を使用してもらうために、

「新駅を設置する計画」が遂行されることとなります。

2022年4月現在、新駅が計画されている区間は以下の通り。

  • 王子保〜武生間→ハピラインふくい移管と同時に開業を目指す予定
  • 武生〜鯖江間→ハピラインふくい移管と同時に開業を目指す予定
  • 福井〜森田間→ハピラインふくい移管と同時に開業を目指す予定
  • 「西松任駅」(加賀笠間〜松任間)→IRいしかわ鉄道移管と同時に開業を目指す予定

王子保〜武生間の新駅計画を中心とした、福井県内新3駅に関するニュースはこちら↓

北陸線「武生~王子保間新駅」設計段階へ 「並行在来線」3つの新駅候補のひとつ(乗りものニュース) - Yahoo!ニュース
 福井県は2022年度の予算案を発表。その中で、北陸新幹線開業後にJR西日本から新会社へ移管が決まっている県内の北陸本線について、越前市にある武生駅と王子保駅の中間に設置する新駅の基本設計が行われる

西松任駅に関するニュースはこちら↓

「西松任」仮称のままで開業へ 北陸本線「新駅」白山市が候補選定、出入口名も | 鉄道ニュース【鉄道プレスネット】

既に第3セクターに転換されたあいの風とやま鉄道やえちごトキめき鉄道においても、

  • 高岡やぶなみ駅(西高岡〜高岡間、2018年開業)
  • 新富山口駅(富山〜東富山間、2022年開業)
  • えちご押上ひすい海岸駅(糸魚川〜梶屋敷間、2021年開業)

と計3駅が移管後に開業していることからも、より地域との結びつきを重視して新駅を設置していることが伺えます。今後の敦賀〜金沢間に関しても、このような形で新駅設置へ進むことでしょう。

北陸本線の特急はどうなる?

また、現在敦賀〜金沢間で運行を行なっている在来線の定期特急列車は、延伸後は以下のようになると予想しています。

  • サンダーバード号(大阪〜金沢、和倉温泉間)→大阪〜敦賀間の運行に短縮、1往復ある和倉温泉発着の列車は、金沢〜和倉温泉間の「能登かがり火号」に置き換わる可能性が高い。
  • しらさぎ号(名古屋、米原〜金沢間)→名古屋〜敦賀間の運行に短縮、米原発着の特急は取り止めになる可能性もある
  • ダイナスター号(福井〜金沢間)→廃止
  • おはようエクスプレス号、おやすみエクスプレス号(敦賀〜金沢間、平日のみ運行)→廃止、または521系を使用したライナー列車or快速列車が運行へ(あいの風ライナーのような列車?)

このように、新幹線が速達輸送を担うこと、JRから切り離されて第3セクターの会社が運行することから、この区間における在来線の特急は廃止が決定です。開業後は普通列車の運行が主体となります(ただし、快速列車やライナー列車を運行する可能性あり)。

超短い「しらさぎ号」が爆誕へ?

ここで1つ気になるのが、米原を起終点とする「しらさぎ号」です。現行のしらさぎ号は、

  • 米原〜金沢間のみを運行する50番台
  • 名古屋〜金沢間を運行する0番台

1時間に1本のペースで交互に運行されています。

しかし、新幹線の敦賀延伸によって、運行区間が短縮されることが決定しており、このまま据え置くとなると、米原〜敦賀間のみの「超短区間距離」のしらさぎ号が運行されることとなります。

米原〜敦賀間の区間。しらさぎ号だと30分ほどで結ぶことが可能。

しらさぎ号の役割として、米原駅で東海道新幹線の「ひかり号」と接続を取り、東海道新幹線と北陸地区を結ぶ連絡特急の役割を果たしています。よって、米原〜敦賀間の運行だけでも、両新幹線を繋ぐ上で重要となります。

ただし、あまりにも短区間すぎるので、特急型車両を使用するにしても勿体無い感があります。しらさぎ号は名古屋〜敦賀間の列車の運行に縮小し、米原〜敦賀間の列車は、近郊形車両を使用した「速達シャトル列車」に置き換える可能性も考えられます。

実際、JR西日本は、新快速の一部列車に座席指定サービスの「Aシート」を採用していることもあり、このAシートのサービスを拡大して、近郊型車両でも快適に移動できるようにする可能性も考えられます。

北陸本線の車両事情はどうなるのかを予測

北陸新幹線敦賀延伸によって、北陸本線の敦賀〜金沢間はJRから経営分離され第3セクター会社に移管されることとなります。また、特急列車と普通列車の運行形態も大きく変化するため、車両事情も大きく変わることとなります。

一体どのように変わるのか?特急型車両と近郊型車両に分けて予測しました。

特急型車両

まず、サンダーバード号やしらさぎ号といった特急列車に使用される特急型車両は、延伸後どうなるのかを予測します。現在、運行されている特急型車両は以下の通り。

JR西日本の681系。
JR西日本の683系。
  • 681系
    • 0番台(金沢支社、サンダーバード用):3両編成2本<T11,T14>
    • 0番台(京都支社、サンダーバード用):3両編成2本<V11,V12>
    • 0番台(金沢支社、しらさぎ用):6両編成8本<W01~W08>、3両編成5本<W11~W15>
    • 2000番台(金沢支社、しらさぎ用、元北越急行はくたか用):6両編成2本<N01,N02>、3両編成2本<N11,N12>
  • 683系
    • 0番台(京都支社、サンダーバード用):6両編成6本<W31~W36>、3両編成6本<V31~V36>
    • 2000番台(金沢支社、サンダーバード用):3両編成6本<R10~R15>
    • 4000番台(金沢支社、サンダーバード用):9両編成12本<T41~T52>
    • 8000番台(金沢支社、しらさぎ用、元北越急行はくたか用):6両編成1本<N03>、3両編成1本<N13>

これが敦賀延伸時にどう変わるのかを以下に考えてみました。

  • 681系は登場から間も無く30年が経過することもあり、全車両引退
  • 683系の内、金沢支社に所属している車両(9両編成と3両編成の一部)は、七尾線特急「能登かがり火号」用を残して京都支社or敦賀支社に転属
  • 683系の内、6両編成の車両は全て「しらさぎ号」or「能登かがり火号」用として転用(8000番台除く)

1992年にデビューし、1997年までに102両が製造された681系。かつて485系で運行されていた「雷鳥号」置き換えるためのサンダーバード号や、北越急行線で160km/h運行を実現したりと、北陸特急の中心的存在でしたが、今回の営業区間大幅短縮で必要編成数が大きく削減されることから、これを機に引退させる可能性が大きいと見ています。

登場から30年近く経っているのと、先行試作車が既に廃車になっていることを考えると、引退は濃厚と見ています。

ただし、サンダーバード用の車両で一部リニューアル工事が施工されている<T11編成とT14編成>ので、もしかするとリニューアル車を残す可能性は考えられます。

なお、「しらさぎ号」の編成ですが、現在はほとんどが681系で運行されていること、名古屋〜米原間は全列車6両編成で運行されていることから、6両編成の車両が必要なため、サンダーバード用の683系がしらさぎ用として転用される可能性が高いと思われます。

また、敦賀〜金沢間経営移管後の七尾線特急「能登かがり火号」に関しては、七尾線がJR西日本のまま運行される可能性が高いので、一部の683系を残して引き続き運行されると考えています。ただし、可能性は低いですが、特急を廃止する代わりに、七尾線521系を使用した快速列車が誕生することも考えられます。

近郊形車両

次に、敦賀〜金沢間の普通列車で使用される近郊型車両ですが、全ての車両が2両1編成の521系0番台で運行されています。内訳は以下の通り。

JR西日本の521系。
  • E編成(1次車、敦賀支所、223系ベース):5編成10両→北陸本線(米原〜福井間)、湖西線(近江今津〜近江塩津間)
  • G編成(2次車、金沢支所、223系ベース):11編成22両→北陸本線(敦賀〜金沢間)
  • J編成(3次車、金沢支所、準225系ベース):19編成38両→北陸本線(敦賀〜金沢間)
  • J編成(4次車、金沢支所、227系ベース):2編成4両→北陸本線(敦賀〜金沢間)

これが新幹線開業後は以下の通りになる予定となっています。

  • E編成→引き続きJR西日本所属、ただし、北陸本線(米原〜敦賀間)、湖西線(近江今津〜近江塩津間)の運行に限定される見込み
  • G,J編成の2,3次車計30編成→半数がIRいしかわ鉄道へ、もう半数がハピラインふくいにそれぞれ譲渡予定
  • J編成の4次車→1編成がIRいしかわ鉄道へ、もう1編成がハピラインふくいにそれぞれ譲渡予定

北陸新幹線が金沢まで延伸された際、JRに所属していた521系(413系)の一部車両があいの風とやま鉄道、およびIRいしかわ鉄道へ譲渡され、普通列車を中心に活躍していることから、敦賀延伸時にも現在敦賀〜金沢間で運行されている521系の内、G編成とJ編成がIRいしかわ鉄道、およびハピラインふくいにそれぞれ譲渡されるでしょう。ちょうど半数かどうかは確定ではありませんが、3セク区間での普通列車を中心に引き続き活躍するでしょう。

一方、5編成と少数派のE編成ですが、この編成は主に敦賀以南の北陸本線、および湖西線に入線できる唯一のグループであり(これは、湖西線の保安装置がATS-P型となっており、521系ではE編成のみATS-P型に対応しているため)、敦賀延伸後は引き続きJR西日本に残るものと思われます。ただし、一部列車が乗り入れを行なっている敦賀〜福井間の運用はなくなり、米原、近江今津〜敦賀間の運用にとどまるものと思われます。

また、第3セクター譲渡後のそれぞれの会社に所属する521系の運行範囲(あいの風とやま鉄道も含む)は、

  • ハピラインふくい→敦賀〜金沢間
    • 大聖寺〜金沢間はIRいしかわ鉄道に乗り入れ
  • IRいしかわ鉄道→福井〜富山間
    • 現行では金沢〜富山間のみ
    • 福井〜大聖寺間はハピラインふくいに乗り入れ
    • 倶利伽羅〜富山間はあいの風とやま鉄道に乗り入れ
    • 金沢駅で運行系統を完全に分ける可能性は高い(一部通し運用はあるかも)
  • あいの風とやま鉄道→金沢〜糸魚川間
    • 現行と変わりなし
    • 金沢〜倶利伽羅間はIRいしかわ鉄道に乗り入れ
    • 市振〜糸魚川間はえちごトキめき鉄道に乗り入れ(ただし1往復のみ)
    • 基本的には泊駅折り返し

となると予想します。

まとめ:今後の運行形態、車両の動向に注目!

いかがでしたでしょうか?

今回は北陸新幹線敦賀延伸に伴う、北陸新幹線並びに北陸本線から第3セクターに転換される在来線の運行形態と車両の動向に関して予想しました!

両者の今後の動向に注目しつつ、開業を待ちましょう!

今回はここまでとなります。最後までご覧いただきありがとうございました!

コメント

タイトルとURLをコピーしました