皆様、こんにちは。U5swです。
今回は以前発表があった東武東上線の新型車両に関して、先日詳細が発表されたので紹介します!
新型車両”90000系”が発表!
去る2025年3月26日、東武鉄道は東上線用に新型車両”90000系”の導入を発表しました。この車両は現在東上線と東京メトロ有楽町線・副都心線、東急東横線、みなとみらい線で活躍を行っている9000系の代替車両として導入され、9000系よりも消費電力を約40%以上削減し、省エネ化を実現します。
https://www.tobu.co.jp/cms-pdf/releases/20250326124551SKiZWxlDR0iXiNSWtlbbEA.pdf
以前、2024年4月30日に発表された、2024年の鉄道事業設備投資計画において、9000系の代替更新を行う旨が発表されており、2024年度は新型車両の設計業務を実施していましたが、その設計がまとまったことで、今回の発表に至ったものと思われます。
車両のコンセプトやデザインは”舟”をモチーフとした斬新なデザインを用い、前面下部から反り上がる逆スラント式を採用しています。従来だと前面下部の方が膨らんでいるデザインや、前面全てが縦にフラットになっているデザインが一般的でしたが、前面上部が膨らんでいるデザインはあまり見られませんでした。
90000系のデザインの詳細は、プレスリリースをご確認ください。
気になる導入本数は?
今回の90000系の導入本数ですが、プレスリリースでは、
10両編成7本の計70両
が導入されることが明らかとなっています。
直通運転対応車両である9000系を置き換えることから、90000系も直通運転対応車両となることは確定と言えるでしょう。
ここで、現在の東武車の直通運転対応車両形式とその編成数を見てみると、
- 9000型(9102F~9108F):10両編成7本
- 9050型(9151F,9152F):10両編成2本
- 50070型(51071F~51077F):10両編成7本
となっており、今回90000系が10両編成7本導入されるとなると、
“9000型のみを完全置き換え”
という形になりそうです。



私含め大方の予想では、9000型と9050型の両形式を全て置き換えるために最低でも”10両編成9本”は導入するものと思われていましたが、7本に留まったことから、チョッパ制御車の9000型は撤退、GTO-VVVFインバータ制御車の9050型は残存という形になることがほぼ確定しています。
9050型は9000型をベースとしたマイナーチェンジ車であり、登場から30年経っていることもあって、9000型と共に直通から撤退するものと思っていましたが、今回の初期導入の段階では置き換えの対象外になったのは正直驚きでした。
今回の9000型置き換えによって、直通先の東京メトロ・東急・横浜高速鉄道において、定期列車で走行する非VVVFインバータ車両は完全撤退となり、VVVF車100%を達成することができます。9050型は唯一のGTO素子のVVVF車ではあるものの、VVVF車であることからギリギリ生き残れたのかなと思います。
置き換え対象は9000型のみ?
今回の90000系導入で、置き換え対象は9000型と名言していますが、東武東上線では9000型よりも同時期、それより前に製造され、一部編成は未だに更新工事がなされていない10000型や10030型という車両もバリバリ走っています。9000型は副都心線開業に備えて大きなリニューアル工事を施行していることもあり、
9000型を東武東上線専属車両にし、10000型や10030型の一部編成を置き換える
可能性も0ではありません。


勿論、9000型自体も東武東上線だけに限らず地下鉄や東急、横浜高速で縦横無尽に走り回っていることから、車両故障も頻発しているため、9000型全編成が置き換えとなる可能性も十分ありますが、10000型と10030型の今後の動向も見逃せません。
90000系の運用範囲は?相鉄乗り入れはなし?
今回の90000系に関しては、9000型を置き換えるため、東武東上線に限らず、
東京メトロ有楽町線・副都心線、東急東横線、みなとみらい線
の運用に就き、9050型や50070型と共通運用を組んであちこちで活躍するものと思われます。
但し、気になる東急新横浜線、および相鉄線への乗り入れに関しては、直通準備工事を行うのかは不明ですが、導入編成数の観点から、今回は行われないでしょう。
そもそも東武は新型車両設計発表時に、新型車両の相鉄乗り入れに関して、乗り入れは考えていないという回答をしています。また、既存車両においても、9050型の東洋製のGTO-VVVFインバータが相鉄線の信号システムに影響を及ぼすことと、製造から30年経過し、1度リニューアル工事を行なった9050型を再度相鉄直通対応させるとは考えづらいですし、50070型は日立製のIGBT-VVVFインバータで乗り入れには問題がない(と思われる)ものの、相鉄直通対応工事ができる余裕があるのかが微妙なところです。
よって、東武車を相鉄乗り入れに完全対応させるためには、9000型に限らず9050型、あるいは50070型すら直通運用から追い出す必要が出てくるかもしれません。そうなると7編成に加えて10編成ほど追加で製造する必要が出てくるため、現段階では現実味を帯びないという結論に至るでしょう。
直通3年目で未だに東急車のワンオペ運用が続く相鉄-東武直通列車ですが、個人的には他社車両(相鉄車と東武車)の直通運転対応がマストだと思っているので、望みは低いですが進展を待ちたいと思っています。

まとめ: 90000系は2026年から導入へ!
いかがでしたでしょうか?
今回は東武東上線の新型車両90000系の導入を紹介しました!
90000系の導入は2026年より始まり、東武東上線の自社車両ではおよそ14年ぶり(2012年の51077F以来)の新型車両導入となります。
90000系の導入で今後の東上線と直通系統の陣容はどうなるのか楽しみにしましょう!
今回はここまでとなります。最後までご覧いただきありがとうございました!

